こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

古本屋台

先日、移動中の電車の中で一気に読みました。

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帯にあるように、渋い…渋すぎる…❣️

神出鬼没の古本屋台。

古本を積んだ屋台。お酒は白波のお湯割(ロックも可)ひとり一杯まで。100円也。

『ウチは飲み屋じゃないんだ』とオヤジさん。

オヤジさんのキャラが濃くて(バイオリン弾いたりもする)、お客とのやりとりもクククッとなる。

まあ、読んでみてください。

古本屋台 (書籍扱いコミック)

古本屋台 (書籍扱いコミック)

古本屋台 (書籍扱いコミック)

 

常連さんの中に屋台には似つかわしくないような女性もいて、でもオヤジさんは彼女のために絵本を見繕ったりも。彼女が酔った客にからまれそうになるとやんわりその酔客をいなすところなんか素敵。男前!

ちょっとお客の声がでかくなってくると『アンタッチ少し声が大きいよ。ウチは飲み屋じゃないんだから』とオヤジさんが一喝。

飲みながら本の話ができるのっていいなー。

こういう屋台だったら通いたいなー。

誰かやってくんないかなー。

扇子、キンカン蚊取り線香・・・昭和ですね。

でも突如、屋台を電動アシストで引くシーンも出てきたりもします。

SNSで広められ混雑するシーンもあります。やっぱり令和なんだ・・。

 

その昔、江ノ島の弁天橋にも何軒か屋台が出ていました。

焼き蛤、サザエの壺焼き、おでんなど。大人の人たちが陣取っていましたっけ。

その中に入るのはちょっと勇気が必要でいつも横目で見ては通り過ぎるのみだった。

いつの間にか屋台はすっかりなくなってしまって今に至るけどあすこにこういう古本屋台があれば絶対通っちゃうな。

そういえば昔、龍口寺の前にもラーメンの屋台が出ていましたっけ。遅く帰ってくると暗い道に灯るちょうちんの灯りが妙に温かく感じられたものです。防犯的にも屋台って良かったんじゃないかな。

みんななくなっちゃった。

でも古本屋台のオヤジさんはちゃっかり高原リゾートで泊まり客と別荘の住人相手に2週間、午後いっぱい木陰で営業しちゃったりもし、やっぱりどこにでも本好きはいるものなんですね。

どこでも成り立つ商売なんだな。

「仕事」というものについてまた少し考えさせられる一冊でもありました。

装丁もカバーの手触りもきもちの良い本なのでぜひお勧めしたいと思います。

呑ん兵衛さんにも読書家さんにも!

 

古本の良さを昔語ってましたね↓

kobitoku.hatenablog.com