こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

銀二貫



なんとなく観始めたドラマでした→銀二貫
大阪の商人の心意気がよかった。林遣都くんも出てたし。
感動のあまり毎回泣きました。(林遣都くんは泣きの演技がうまいです)
あまりにいいので「原作、原作!!」と読み始めました。ちょうどドラマの第五話放送が終わった頃に。
小説を読んでみると、かなりドラマの内容が原作に忠実なのがわかりさらに好感を持った。
お咲さんは原作に出てこないキャラクターなので最後までちょっとひっかかってたけど。
後半は原作をアレンジしていて不満の部分もアリ。(建部玄武がでてくるところとか)
原作にはなくてドラマでよかったのは狛犬テンちゃんの語り。テンちゃん、めっちゃ長生き。

商売に励むのは私利私欲のためではなく、火事で焼けた天神さんの再建のために銀二貫を寄進するため。
そして苦労して集まったその銀二貫も窮地に陥った人が現れれば、ポンと右から左に差し出す太っ腹。
それでも最後に『ええかいもんだした』と言えればそれでいい。

心の中がスッキリ洗われるようなええ物語でした。
結局、銀七貫が行ったり来たり・・。(仇討ち買うのに銀二貫、美濃島さんへ銀一貫、糸寒天ヒットで貯まった銀二貫は半兵衛さんへ、そして最後に無事寄進できた銀二貫)
「始末、才覚、神信心」忘れずに。

ドラマの中で「真帆」のことを松吉が「いとさん」と呼ぶのはなぜなのかなぁと思っていたけどその謎も小説で解けました。「嬢さん(いとさん)」なのでした。この時代の言葉や名付けの仕方(丁稚は○吉、番頭は○七)なども知れて面白かった。
『銀二貫街歩きマップ』もあるそうです。