こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

昔のクツ

ちょっとあらたまった服装をしなくてはいけない予定があり、黒いクツどうしよう〜と下駄箱をあさるとお勤めしていた頃に買ったクツがみつかった。ちょっと慣らしておいた方がいいなと思い、昨日履いて出かけてみたところ、これが履きにくいのなんの・・・。足が痛くなるとかはなかったけど、コツコツ、カツカツという音がなんとも言えず不快。
マンションの廊下でこういう音がするようなクツは全く履いてないもんなぁと思いつつ、振り返るとざっと20年ぶりくらいに履くクツなのであった。(購入したのはさらに前です)
そして帰宅する頃には、「もう、このクツはないな・・・。こんな音のするクツはガマンできない」と思うようになった。
底材全部取り替えないと無理!
果たしてその通りなのであった。

だって・・・トップヒールがなくなってた!!!
長年の間に劣化していて、履いているうちに崩壊してしまったもよう・・・
金具しか残ってませんでした。

わたくしとしたことが・・・orz

靴屋ですのでクツは売るほどあるのですが、自分用のいわゆる冠婚葬祭用的なものを実はほとんどもっておらず・・・。いや、あるにはあるんですがヒールだと長時間履いていられないしで、ちゃんと歩き回れる、でもあらたまった席でもOKのクツを至急つくらねばと思った次第です。

おまけ。工房のディスプレイ替えをしていたら、棚の奥の箱から発見。
ずいぶん前につくったクツですが、今みると新しい感じも。
リネンとオフホワイトの革を組み合わせて、しかも底材も白。ヒールの間に色味をサンドイッチ、と凝っています。
でも、もう、こんな風に汚れやすそうなクツはつくる気がしません。

それでも、このクツに「アンタは合理的過ぎるんだよ!」と言われたような気がしました。

遊びゴコロを忘れずにいかないとね。