こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

蒲生干潟

今年のGWにどこ行こうかと考えていたときにテレビで再放送されていたNHKの番組。たまたま観るともなくテレビが点いていたのであるが『蒲生干潟』が取り上げられていた。仙台にある干潟、蒲生干潟。そこではコアジサシの営巣地にするためのデコイも置かれていた。ちょうどわたしも酒匂川で人口営巣地つくりのお手伝いをした直後のことだった。
興味を持って調べてみるとその辺りの海岸はサーフポイントでもある。
 
趣味嗜好の異なるわたしたち夫婦の利害関係(?)が珍しく一致した。
ということで最終日、海辺の駐車場に車を停めて相方はサーフィン、わたしはバードウォッチングとそれぞれ別行動をとることにした。

サーフィンに興じる人々を見下ろしながら前方にあると思われる蒲生干潟を目指して歩き始める。

全く土地勘がないので少々不安でもあるがなんとなく歩けるようなけもの道風のものが続いていた。
時々、動物のフンも落ちていた。数メートル先をキジのメスが歩いていたりもした。
上空には繁殖期特有のホバリングしながら高らかにさえずり続けるヒバリ、枝の先でさえずるホオアカ、草むらから飛び出してくるホオジロなど右へ左へ上空へと休む間もなく双眼鏡を向ける道すがらであった。
途中で道がなくなり、砂浜をよじ上ったり、駆け下りたりして前方に進む。
すると干潟らしき場所が現れた。鳥らしき群れもいる。オナガガモハシビロガモコガモカルガモなどだった。
さらに進んで行くとチュウシャクシギ発見!ハマシギもみつけた。
けれどもほどなくして貝掘りするオジサンが現われ、警戒心の強い鳥たちは飛び去ってしまう。そしてここの砂浜にもサーファーの車が多数駐車されていた。
わたしが通ってきた道にも空き缶などのゴミが落ちていることがあった。サーフィンする人たちの通り道になっているらしい。
干潟の脇はこんな広大な草むらで時々ヒバリなど草原の鳥が飛び出してきていて、迂闊に歩くと巣を踏みつぶしてしまいそうで気をつけて歩いた。コアジサシのデコイはもう少ししたらこの草むらにロープを張って置くのだと地元のバードウォッチャーの方が教えてくれた。

蒲生干潟ではサーフィンをする人たちを対象に昨年、探鳥会が行われたそうだ。NHKの番組でも海から上がったあとゴミを拾うサーファーを取り上げていた。このビーチで営まれている鳥たちの暮らしについてみんなが知ることは大切なことだと思う。
サーファーでかつ、バードウォッチャーの人にまだ出会ったことはないが、サーフィンする人たちは本当に間近で鳥を観察できる環境にある。この二つの趣味がつながるといいのになぁと思う。

この日、海から上がった相方は『黒っぽい鳥の死骸がいくつか浮かんでた』と言っていた。渡り途中のミズナギドリだろうか?
やっぱりサーファーは優れたバードウォッチャーになれる!?と思うヨ。

砂地や草むらをいっぱい歩いてクツは花粉で黄色く染まっていた。
海辺の植物についてはまた明日。