こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

肝、焼ける

ハクモクレンの花も一気に開いてきた。春本番はもうすぐ。

ちょうど今頃の季節に金沢から上京してきたわたし。
ひとり住まいを探すときの条件は家賃5万円以下(なにしろ20年前の話ですから)図書館と銭湯が近くにあることだった。決めたワンルームにはもちろんちゃんとお風呂はあった。だけど子供の頃から銭湯に親しんでいたわたしは東京でも銭湯に入りたかった。北陸は冬寒いので内湯があっても銭湯を利用する機会が多い。銭湯文化の根付いた土地なのだ。
引っ越してすぐに自転車でえんとつを探しながら銭湯に向かった。平日の夕方だったのですいていた。洗い場で隣にいたおばちゃんが背中流してあげようかと声をかけてくれ、流してもらった。東京の人は冷たいってきいていたけど親切なんだぁ・・としみじみ思ったことを今でもはっきり記憶している。

そんなことをつい思い出したのは 『肝、焼ける』なんていうケッタイなタイトルの本を読んだから。
「肝、焼ける」とは北海道の方言で激しくじれったい様子をいうらしい。

物語の中で、年下で遠距離恋愛中(と思っているのは彼女だけかも)の彼に会うためにこっそり稚内まで行った彼女が時間つぶしに地元の銭湯に入ってみるというシーンがある。そこのところの描写がすごく良くて自分が東京で初めて入った銭湯のこと思い出してしまった。その4年後、鎌倉に越したときもやっぱり最初に不動産屋さんに尋ねたのは銭湯のこと。今はもうなくなってしまったけど御成通りの銭湯へ足繁く通ったものだった。大抵はお年寄りしかいないガランとした銭湯でコーヒー牛乳を飲んだことなどをぼんやり思い出す。

もし、銭湯に思い出のある人だったらこのシーンを読むだけでも価値ある一冊だと思う。


ランチにぴったりのスパムおむすび!おいしいですよね。
今度、近所に沖縄系飲み屋さんがオープンするそう。
たのしみ〜。開店の日はサーターアンダギープレゼントですって。

追記・キッズインソールプレゼント当選者は神奈川県のU様に決定いたしました!本日メール便にて発送しました。たくさんのご応募ありがとうございました。
応募メールのメッセージ、楽しく嬉しく拝見しました。思いもよらないところでこの日誌を読んでいただけているのだなぁと思うとまた頑張って更新しなきゃ!と思いました。またプレゼント企画やりますのでどうぞヨロシク。