こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

適材適所

最近、革の質が落ちたように感じるのは気のせいだろうか?なかなかいい革に巡りあえないでいる。裏革も仕入れる度に状態が違っていて、納得のいくものが届かない。

一枚の革でも場所によって厚みや柔らかさが大きく違う。
天然素材だから文句は牛に言うしかないのだけど、裁断にはとても神経を使う。最近のわたしはとにかく『考えすぎ』の傾向が強くなったのか裁断に時間がかかるようになってきた。硬めの部分は羽根のヒモが通るところに使って、柔らかいところは甲の部分に使おうとか、小さな傷なら内側の目立たないところに…いや、足を支えるのはむしろ内側なのだから革のうんといいところを内側にだ…とああでもない、こうでもないをやっている。

こういうのを職人さんが見たら、「アンタ!日が暮れるよ!」と怒ってしまうだろうなぁ。
適材適所に使いたいだけなんだけどな。

ところで今日おしは今月末でホントに消滅します。過去ログも全て消えます。こびとくホームページからも消えます。この世から消えます。なのでせめて今月はときどきのぞいてくださいね。