先日、またもや駆け込みで『樹木希林 遊びをせんとや生まれけむ展 特別編』
行ってきました。
着物が見たいなーと思って。
撮影は自由です。だけど人が多かったのでほどほどに。
わたしには着物のことは何もわからないけれど、着物を着て観にきている人も相当数いたので樹木希林さんの着物のコレクションは有名だったのかな?
ほとんどがアンティークだそう。なので身丈や裄丈が短くて1枚の着物をつくるのに別の着物の生地を足したりしていたそうで、そのときに余った生地で半幅帯をつくり、さらにその余りを比翼にしたりしたらしい。
帯結びにも独自のこだわりがあって帯あげを使わずに結ぶ「本角出し」を好んでいたそうでこの結び方をするために、引き抜き帯といわれる柄が上下逆になるように仕立て直したりもしたそう。(着物用語ほとんどわかりません・・)
希林さんのこだわり、アイデア、何とかならないかしら・・・という一言が和裁士さんら職人たちを動かして仕立て上げていたのだそう。
「モリのいる場所」で着ていらした刺し子のワンピースもありました。
これはもともとは白洲正子さん所有の小さな甚平だったそう。それをほどいて平らな状態に戻してからワンピースに仕立て直したもの。この存在感たるや!
映画の中では着古した感じでさらっと着ておられましたが。
あともう一つ観られて良かったものは・・・
いつだったかテレビの対談の中で映画で賞を取ったときのトロフィーは電気スタンドにしちゃってるっておっしゃっていて、え?って思ったのだけど、こんな素敵なものでした。
小さな端切れをパッチワークしたり、いつも手を動かしていらしたようで家具を手直ししたりDIYもかなりのもの。
ご本人はこだわりがないって言っていますがなかなかどうして。
女優の仕事もやっているうちに何となく責任感が生まれてきて続けただけで強い拘りなんかないんです、と言う。
自分は芸術家ではないと思うと言い切る。
職人と芸術家の違いって「これで採算がとれるか」を考えるかどうかだと。
かなり共感して帰ってきました。行って良かった。