こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

もう9ヶ月

毎朝、ベランダで水やりしたあと定位置に鉢植えを戻す。ここに置くようになったのは、ゆっきんがここを通るときに壁の角に体をこするから茶色いしみができてきて、それを防ぐためだった。もうゆっきんはいないから、こんなつまづきやすい角に鉢植えを置く必要はないけれどやっぱり毎日ここに戻す。
20年以上我が家では色の濃い服には必ず白い毛がついていたし、旅先で飲もうとしたコーヒーにまでそんな白い毛が入っていたこともあった。だからゆっきんがいなくなっても白い毛はなくならないんじゃないかと思っていた。
だけど案外早くに部屋の中から白い毛は消えた。
掃除機の中のゴミも今までとは違うタイプのものになった。
あの毛は毎日、生産されていたのだ。

ゆっきんがいなくなってちょうど9ヶ月が過ぎた。ゆっきんの点滴治療が始まってなくなるまでの期間と同じ9ヶ月。
もう、スーパーのお肉やお魚のコーナーでゆっきん用に物色する習慣はなくなったけどドラッグストアのペットフードコーナーに近づくとなにかザワザワする。あ、シート買わなきゃって頭をよぎるときもある。ほんの一瞬でそれはかき消されるけど。こうやって少しずついないことに慣れてはいくのだけど・・・
それでもわたしはネチネチとゆっきんのことを考え続ける。
毎晩、ゆっきんに会いたいなーとつぶやいている。
しょっ中、ゆっきんはかわいかったなーと口に出す。
ゆっきんみたいないいネコはいないね、と夫に同意を求める。
今日みたいに寒い夜はとくに。

こびとく日誌の猫ばなしのカテゴリーに記事が積み重なることはもうあんまりないだろうけど、まだしばらくネチネチと考え続けます。