こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

UTMF2019(ボランティア)

金曜午後11時山中湖きらら集合。A7きららはスタートから127キロ地点。次のA8二重曲峠まで13キロ。標高988m、二重曲峠に次ぐ標高。
トップの選手の通過は土曜の午前1時過ぎ、関門は土曜の21時20分。
エイドの稼働時間は20時間以上です。防寒具と食べ物をザックに詰めて出かけました。

話にはきいていたけど最初はほんとにヒマ〜
上位の選手が入ってはくるけどこちらには見向きもせず、まっすぐサポートエリアへ走り去ります。
それを拍手で迎えるのみ。
わたしは主に"おにぎり"担当だったのでしばらくは仕事なしでしたね。
おにぎりの奥には豚汁もあるんすけど・・・と思いながらも勧めることすらできず。
4位で入ってきた小原選手。初めて間近に選手を見られた瞬間
オレンジだけ食べて足早に行ってしまいました。
サポートエリアはテントの外で野ざらしの場所。雨だったのでこのオフィシャルのエイドテントでゆっくりする方がいいんじゃないの?と思うくらいでしたが上位の選手は見事にスルーでした。

そのうちに勧められるまま、豚汁を手にしてくれる選手も現れましたが皆さん座らずに立ったまま食べるんですね。座る人が出始めるのが100位くらいだったろうか?
わたしの中ではきららはたっぷり休憩するエイド。後半の山場に向けてできれば仮眠したいエイドだったのでこれには驚きでした。
暗いうちにきららを通過する選手は人間じゃないですね。

一夜明けてもまだガラガラ。エイドに入ってくる選手はたまにしか見えません。でも雨は止んだ。
このまま晴れるのかなと楽観的に考えていた。

残念ながら富士山は見えず。
桜は終盤だったけど、満開に咲いているところもあった。
朝6時から7時くらいまで仮眠をとる。
そのあとエイドにinする人は増えてはくるけれど、まだまだだった。そしてまた雨が降り出していた。

「夜は寒かったですか?」と尋ねても「そうでもなかったね」と答える人多数。実際、ノースリーブのウェアの強者もいた。どうなってるの?
そして皆さん、食欲旺盛。
おにぎりは一人一個なので申し訳ないけど二個目に手を出す方にはお断りをした。(レース短縮となり大量に余ったので今となってはいくらでも食べてもらえばよかったなぁとは思うが)
冷えたおにぎりだったので豚汁に漬け込んで食べている人もいた。ナイスアイデア
外国人の選手も「rice ball?」と手に取ってくれた。海苔を剥がしてくれって言う人もいたけど。
ボリュームゾーンより遥か前を走る人たち、わたしなどがレース中に決して会うことがない人たちはこんなにもタフで胃袋が丈夫なんだなと思った。そして足がカッコイイ。あのハムストリングスは何
その中にほんのわずかの女子選手。
よく頑張ったと抱きしめたくなるくらいでした。でもそんな激励が必要ないほど女子はみんな元気。
どうやったらあの強さを手に入れられるのだろう。

そのあと雨は雪に変わり、テントの中にいても気温が急激に下がっていくのを感じていた。
雪の降り方が激しかった。きららの手前を走っていたラン友から雪景色の画像が送信されてきたのを見て驚いた。ほどなくしてSMS配信でレース短縮が知らされる。『杓子山付近の降雪・凍結・低温によるリスク増大によりレースを短縮します。次のエイドの指示に従ってください。携帯電話の電源は切らないでください。』
(15:18)
結局、フィニッシュできたのは2428名のうちたったの91人。
きららまで来られたのは883人。全体の36%の選手しかきららでお出迎えをできなかったことになる。
短縮が決定したあとはきららからoutすることはないのでinしてきた人が溜まる一方。
おにぎり大放出。豚汁大人気
搬送のバス待ちが寒かったこととは思いますが比較的皆さん元気に見えました。
あの時間にきららまでたどり着いているということは走力の高い人たちばかり。さすがだなと思った。

気がつくと陽が差して来ていた。
山に雪が積もっていてびっくり。

きららを出たあと最初に登る明神山にもうっすらと雪。
あの先に進みたかっただろうね。
今回のことで雨でも雪でも耐えうる装備を見直すと同時に、悪天候の日の練習もしなくちゃなと思いました。
去年のUTMFがあまりに条件に恵まれていて、つい忘れかけていました。
さ、また次に向かって走りだすのみ。

そしてこびとくの辞書にはGWはない!
サンダル作りの日々。