こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

広重ビビッド

若冲』展の大人気は噂できいてました。観に行きたいけど3時間待ちして混雑の中観るのは・・・と諦め。
そんなとき『JR大人の休日俱楽部』で美術館貸し切りの浮世絵鑑賞会があると知りました。
美術館の休館日に会員だけの貸し切り。しかも無料招待!迷わず応募したのでした。(そして当選しました!)
広重ビビッド原安次郎コレクション

貸し切りとはいえ、美術館の中に入るとそれなりの渋滞。
しかし、この展示は順不同に観られるので空いているところに先回りして鑑賞しました。混んでいた第一展示室は最後にじーっくりの作戦
おかげでほとんどストレスなく2時間以上かけて鑑賞できました。
とても見応えのある展示でした。
原安三郎氏のコレクションのうち、広重晩年の代表作である「各所江戸百景」と「六十余州名所図絵」が中心です。
江戸の名所と日本各地の名所を題材にした浮世絵。当時はガイドブック的な役割もしていたのでしょうか。
江戸百景には現在の写真も添えられ当時との対比もできておもしろい。
浮世絵の方には富士山が描かれているのに現在はビルに囲まれ富士を望むことはできません。
六十余州名所の方にも現在の写真と解説があります。こちらの方は景観がそれほど変わらないものもあり。
江の島の岩屋もありましたが、ああ、あそこだとすぐわかる。あんまり変わってないのですね。
修善寺の温泉場や箱根などよく行く場所の浮世絵をみるのも楽しかった。
加賀のものもあり、そこには医王山が描かれていました。

また初摺と後摺を並べた作品もあり、後摺ではぼかしがなくて単調だったり細かい線が薄くなっていたりするのがひと目でわかります。解説に『まるで摺りたてのような」とありましたがまさしくビビッドな初摺は鮮やかに存在感を示していました。空のブルーのグラデーション。赤のぼかし。
激しい風や雨、降り積もる雪などの表現もすばらしかった。雪が降っていないところにも降らせる雪景色が美しい。
写真と違ってそこの風景そのままではなく誇張したり変えたりがおもしろい。

ミュージアムショップで気に入った絵のポストカードを購入しました。手前にドーンと大きくモチーフを持ってくる大胆な構図。
いろんなところに見える富士山。
暑中お見舞いに使おうかな?と花火や七夕のものも。
そして猫好きとしてははずせない猫の絵柄のもの←これが一番人気のよう(残りわずかでした)
6月12日までです。