こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

IZU Trail Journey

先週末はITJに参加してきました。
装備品チェックと受付を済ませたら、ブリーフィング会場へ。鏑木さんからコース上のおすすめ撮影ポイントを教えてもらう。
宇久須峠とか特徴のあるブナの巨木など楽しみ。
あと後方ランナーほど景色を楽しめるってお話にも大きくうなづく。
前回出場したときまさにそうで、達磨山あたりで迎えた夕刻、マジックアワーが素晴らしかった。そしてその後の星のナイトランも速いランナーたちには味わえない。ずっと雨予報だったけど直前に予報は好転し晴れしかも風もそれほど強くないとのこと。絶好のトレラン日和になりそうでもうワクワクだった。

コースは若干変更になり『後半にもう一山増やしときました』とのこと。
ほんとだ、増えてる・・・
実際にはダラダラとしたロードの登りで(もちろん全歩きでした)山という感じでもなかったし、その後は前回コースよりトレイルが多くなってよかった。(フカフカのシングルトラックが続き、真っ暗な中、樹木のいい香りがした)

会場でいただける軽食はチケット制(ひとりに二枚)になっていた。
これならあとに来てもなくなる心配がなくていい。二品を選ぶという楽しみもあり。

時間があったので松崎の町をぶらぶら。

なまこ壁の観光協会。おそらくこの日は徹夜だったんじゃないかな。
スタッフの皆さま本当にありがとうございます!

お世話になったのはこちらの民宿。ご主人は電気屋さんなんだそうです。(ポスターがガムテで・・)

お楽しみの夕食。午後9時には就寝

そして午前6時のスタート!!
だんだん明るくなってきて朝日の中スタートするのは気持ちよかった。

全長72.5キロ、累積標高4408m、制限時間14時間。
前回は制限時間ギリギリで、いつものことだけどトイレもガマンしての完走だった。今回はトイレに並ぶ時間をとっても制限時間に間に合うようにっていうのがとりあえずの目標。前回同様、最初の関門でトイレを済ませ(前回並んでいなかったのに今回は10分弱並んだ)、あとは行けるとこまで〜。
20キロ続く林道はそばに川があって渓流の鳥ミソサザイのさえずりがずっと聴こえていた。ウグイスやカラ類もいつのまにか地鳴きからさえずりに変わっている。早春を感じながら走る。
ここでは東伊豆のクロスカントリーコースでの練習が生きた。
前夜に雪が降ったそうで二本杉峠ではスタッフの方が「トップ選手が通過のときは一面真っ白で雪だるまが作れるほどだった」と話してくれた。その後コースで雪化粧がみられるかもしれませんよ、とのことだったけど残念ながらわたしが通過する頃はその雪もすっかり溶けてただただ地面がぬかるんでいるだけであった・・・。
そしてそのものすごい泥濘に延々と苦しめられる展開となる。シューズは重く、足を取られて体力消耗、ツルッと横滑りして転倒、の繰り返し。二本杉峠から第二関門は前回より時間がかかってしまった。
ということでトイレはスルー。次の関門まで3時間弱。大丈夫!君なら我慢できるはず!と自分に言い聞かせ。
宇久須峠手前からの景色。これが見たかった。この先ずっと続く稜線の遊歩道に点々とランナーの姿が連なっている。奥が魂の山(933m)かな。明るい日射しに照らされて輝く稜線。前方に僅かだけど富士山が見える時間もあった。風もあまりなく、晴れて本当によかった!
美しいブナ林、アセビのトンネル、そしてつるつるした幹のヒメシャラも。
このあと、やっぱトイレ行っとけばよかったかな〜という感じになって関門目指すというよりはトイレを目指して進んでいたときに船原峠でトラックの荷台にまさかの仮設トイレを発見!!
これは事前情報にもなかった幻のトイレ。
しかも誰も並んでいなかった(幻覚じゃないよね?)
地獄に仏でありました。
そして第三関門では前回売り切れでいただけなかったスープとホットコーヒーが残ってたー!!うれし泣き♥
ポテトスープはクルトン入り★(東京ラスク、わさびのクルトンって書いてあった)
コーヒーにはお砂糖とミルクも入れちゃった★
レース中にあたたかいものをお腹に入れてあげられる幸せ。
この関門をクリアできればもう大丈夫。
ラスボスは達磨山。夕日は雲の中だったけど雲が空を覆ってくれたおかげで冷え込みはなかった。
だるま山高原ハウスからは大好きなナイトラン。最後は永遠かと思うような下りが続いて修善寺の町の夜景が見え隠れした。
温泉街に入ると沿道からは温かい声援が。あと○○○メートルと手づくりの距離表示を出してくれているお店もある。そのあとちょっとが長いんですけど。
そして角を曲がって川の向こうにやっと見えてきた光り輝くゴールゲート。
やったー!間に合った!松崎から修善寺まで帰ってきた!
嬉しくて嬉しくてスピードをむしろあげてゴールに駆け込みました。
ーおしまいー