こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハセツネ完走レポ・その2

第一関門以降はストックが使えるのでストックを頼りに最初の登り。
去年はまだまだ元気だったと記憶しているが今年はすでにズダボロになっていた。
まだ22キロなのに。なんでー?って思った。
こんなところで疲れ切ってしまっているのは全くもって想定外。とにかく行くしかない。
それでも走れるところは走らないと、と言い聞かせときどきは小走り。
去年はひとり旅が多かったけど今年は割とまわりに人がいた。

数人で隊列を組んで走ることを"トレイン"と呼ぶらしい。
今年はそのトレインに乗って進んだ。
単独で歩いているような人は後ろからトレインが近づいてくると道を譲ってくれる。なのでリズムよく進めるのだ。一昨年はこのトレインに何十回も道を譲ったのだっけ。
しかし、トレインにはずっと乗っていられず(まわりのペースについていけないくなる)途中下車して路肩で休む。
また次のトレインが来たら乗り換える繰り返し。
登りは全くダメだったので登りのときはトレインをやりすごしたあとひとりで進む。
それにしてもここまで登れなくなるとは思わなかった。
少し登っては立ち止まり、ストックに寄りかかって休む。ハセツネ最大のピーク、三頭山までなんと遠かったことか。
手前の槙寄山(だったかな?)のベンチでヘッドライトの電池交換。まだ交換しなくても大丈夫かなと思ったがちょうどベンチとテーブルが空いていたので。交換後、見違えるように明るくなったのでびっくり。電池は説明書によると10時間もつはずだけど5時間くらいが限界か・・・。時折、視界がかすみ見えにくくなるときがある。目がおかしくなったのかと一瞬思うがそうではなくて霧が出て、ライトの光が拡散されるから。真っ白な幻想的な世界。
走っている人には見えにくくてストレスになるこの状況もほぼ歩きで進むわたしには夢の中にいるようでなかなかすてきな時間なのだ。そんな見えにくい状況も数分で風に流され視界はまたクリアになる。
ナイトランはほんとに楽しい。
が、今だからそう言えるのかも。実際には楽しむどころではなく「これはジゴクだ、ジゴクだ」と思っていた。
さんざん登って一旦下って三頭山避難小屋。「ここから山頂まではどのくらいですか?」とスタッフにきくと即座に「700メートル、15分です」と答えてくれた。ありがたい。ホッとする。あとちょっとだ。
去年も一昨年も三頭山の登りはそれほどキツイと思わなかった。みんながキツイ、キツいというので覚悟して登ったせいもある。でも今年は相当キツかった。山頂で「三頭山アッパレー」と叫ぶ。午前0時20分。
休憩はせず、すぐに下山。
ここから鞘口峠まではわたしが最もネックだなぁと思っている荒れた下り。
ハイキング地図では歩行時間40分のところだが去年は50分かかった。さて、今年は?
40分で行けた
些細なことだけど、ここをちゃんと下れたことが嬉しかった。(しかし、このあとの御前山、大岳山の下りの方がやっかいだったのだけど・・・)そして第二関門まではあと4キロ。これが長いのだった。
関門手前のトレイルはシングルトラックで片側が崖で荒れており、時折、渋滞が発生していた。足場の悪いところではゆっくりになるので後ろからどんどん人が来てたまっていく。どうも先頭にゆっくりの方がいたようで(それが自分じゃなくてよかった)なんとなく後ろのイライラした感じが伝わってきた。追い抜きできそうなところで、後ろからどんどん抜かれて行く。わたしもその最後尾についたが、みんなにはついていけず途中で脱落。また少し行くと渋滞、追い抜き、脱落というのをくり返す。こういうときに一気に先に行けるとずいぶんタイムも変わってくるんだろうなぁと思ったがムリだった。あきらめてマイペースで行く。というかマイペースでしか行けないし。
関門が近づくとみんな息を吹き返すようにペースがあがる。後ろからたくさんの人がやってくる。残念ながらわたしの息は吹き返すことはなかった。一旦舗装路に出て走りやすくなるところではまわりは走っていたが走れず・・・。
このまま第二関門リタイアパターンなのかと悲しい気持ちに。この状態でこの先30キロなんてとても行けそうにない。
でもここでやめるわけにもいかない。
空を見上げると月と星。きれいだったけど、去年のような感動はなかった。

第二関門のマットを踏む〜 
午前2時15分頃。

すぐに給水。
ハイドレの水は500mlほどしか減っていなかったので「ハイドレに水500、ペットボトルにポカリ500ください」と言うと「ごめんね、ポカリなくなっちゃって水だけなの」とのお言葉。
これがどれだけショックなことか、出場されてる方ならわかりますよね?
このレース、エントリー料15000円払って、コース上でもらえる補給は水かポカリが1.5リットルのみです。
水だけだと電解質足りなくなるのでポカリ&水の両方を補給しようと決めてました。なのに・・・・。
「え〜〜ショック〜〜」とスタッフさんに愚痴ってしまった。
だって、だって・・・
味のついたドリンク飲みたかったし・・・
スタッフさんに愚痴っても仕様がないのに、なんどもネチネチ言ってしまった気がします。ゴメンナサイ。
で、水だけ山盛りもらってもしかたないのでハイドレに500mlだけ水をいただく。
500ml¥15000の水よ〜
このときほどお茶をもってきて良かったと思ったことはなかった。
しかたなくお茶飲みながら、梅おにぎりを食べたのでした・・・

つづく・・・

今年の参加賞はムササビ箸置き
さっそく使ってまーす!!