こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハセツネ完走レポ・その1

やっと"完走"レポが書けます!昨年のは"未完走"レポでしたしね。
レースが71.5キロの長丁場なので、当然レポも長くなりそうですが、どうぞおつきあいくださいませ。

10月22日。
朝ごはんは、前日夜に握った塩昆布おにぎり2個とりんごのバウルー1切れ、みそ汁。
会場に向かう途中の車の中でコンビニサンドイッチ。
早朝は雨は止んでいたが、受付開始の10時を過ぎたあたりから降り出した。受付を終えて外に出てみるとかなりのザーザー降り。駐車場へ戻るまでの道ですでに靴下までびしょ濡れになる。替えシューズを履いていたのでシューズは濡れてもかまわないが、靴下どうしよう〜。レース中に濡れたら替えようと思っていた替え靴下をもう使ってしまうのか・・・?濡れた靴下を脱ぎ、車のダッシュボードの上で乾かす・・・。雨なので仕方なく車の中でスタートまでの時間を過ごす。ここで早めの昼食。できればパスタくらい食べたいところだが、昨年同様、あまり食べられない。
いなり寿司3個、どらやき、バナナを無理矢理食べる。ふ〜、お腹いっぱい〜。
雨は時折り強く降っては止むということをくり返していた。

そして、ついに雨は止んだ。
開会式に向かう途中で応援に駆け付けてくれたEちゃんに会う。晴れ女Eちゃんのおかげだね。
去年はほとんど知り合いのいないハセツネだったが、今年はブログつながり、ジョグノつながりなどで知り合いが増えた。キョロキョロ探していると知っている顔がいくつかみつかった。先日のナイトランセミナーでご一緒した人にも何人かお会いできた。お友だちも数人、ボランティアしていたのでスタート前に気合いを入れてもらった。
ゆるい感じで準備体操も終わり、あっという間にスタートの時間。
今回は第一関門まではとにかくゆっくり行く予定だったので後ろの方の位置に並んだ。
カウントダウンが始まって午後1時スタート。緊張感まるでなし。たくさんの人に見送られて大勢で一斉にスタートするのは本当に心躍る瞬間だ。先を急ぐ人たちは渋滞に巻き込まれないようスタートダッシュするらしいが、後方ランナーはそんなことには一切かまわず、ゆるゆるジョグ。ここで焦る必要はない。
トレイル入り口の広徳寺のところでEちゃんが手を振って見送ってくれた〜。ありがと〜いってきま〜すと通り過ぎる。
上り坂にさしかかるともう歩きに切り替える。しばらくすると最初の渋滞。毎年の渋滞の箇所は二手に分かれる道のところ。下はぐちょぐちょ粘土、上は草の丘。シューズを汚したくない人は上を行く。もちろん、わたしは丘の上コース。
まわりには先を急ぎたい人があまりいないので皆、丘の上コースを選ぶ。なので下コースの渋滞の列の方が断然短い。それでも丘の上コースに並ぶ人が多いのだった。
そのあとも渋滞の連続。台風のあと崩れやすくなっていたり、倒木も多く、通りにくい場所が多かったせいなのか去年より渋滞がひどかったように思った。ちょっと後ろすぎる位置だったかな?これは時間かかりそう。
今熊神社から本格的な登りが始まる。去年はもっと前の方にいたのでまわりのペースも速く、必死でついていく感じだったが今年は余裕。やっぱり分相応な位置にいるのがいいのだろうな。前半で無理は禁物なのだ。
まわりにはレインウェア上下の人も相当数いた。だけど暑いだろう。こちらが心配になるくらいハァハァ息のあがっている人も。気温の高い昼間は雨に濡れても平気と学習していたわたしは半袖Tシャツにアームウォーマー。それでも暑くてアームウォーマーはおろしている状態だった。すでに滝汗状態。
まだ5キロくらいの地点だが登り切ったところの公衆トイレに並ぶ。この先、第一関門まではトイレなしなのだ。
今回はゆっくり行くと決めたのはいいけれど、となると夜までトイレなしでいられるかどうかが心配だったのでここで行っておくことにした。同じように考える女性は多いようで4〜5人並んでいた。このトイレロスでさらに後方の位置についていることになった。
先日の試走で間違えた『鳥切場を経て市道山へ』の看板の方へは行かず、弾左衛門ノ峰分岐を通る。市道山の分岐のところにはスタッフがいて左に曲がるのは間違えようがないが、やはり一度間違えた場所は覚えているものなのだなぁと思う。失敗は成功の母だ。
市道山手前の木が伐採されている印象的なあの場所は一面真っ白の霧の中だった。まるで雲の上を宙に浮かんで飛んでいるかのような不思議な感じ。
ライト点灯は昨年より速かった。昨年よりずっと手前で点灯。補給で立ち止まったときにサブのライトを腰につけた。まだまわりの人はほとんど点灯していなかったが、下りのときには点灯して気を付けてくだった。ヘッドライトはまだ。
この頃の補給は主にハニースティンガーのグミ。パワージェルも持って来てはいたが、結局最後まで封は切らなかった。(どんだけ苦手なんじゃ)グミ3個ずつくらいをちょこちょこつまんでた。3種類のフレーバーを一緒にジップロックに詰めていた。やっぱりいつものクセで"おさんじ"の時間に甘いものが欲しくなり、1本満足バーのシリアルホワイトチョコを食べた。オイシカッタ!夜ごはんは第一関門でおにぎりだなぁ・・と食べることばかり考えていたような気もする。
そのうちいよいよ暗くなり、ヘッドライトの出番。
ここでキャップをとって、バフにお召し替え。バフの上からヘッドライトを装着したら最後までストレスなしでいけた。すごく快適だった。
去年は関門までずっとまわりにランナーがいっぱいいる状態だったが、今回はだんだんとまわりに人がいなくなり、ひとり旅になることも多くなった。昨年より40分くらいの遅れだったけど、地面のコンディションが昨年はとても悪かったので実質1時間くらい遅いペースの位置で走っている感じだったのかもしれない。去年、急な下りすぎてツルツルで渋滞が発生していた場所も誰もおらず、ひとりマイペースのへっぴり腰で下る。ここ、ほんとにありえんわーって思いながら。それにしても、ゆっくりを心掛けてきた割にはやっぱりきつくて疲労が溜まってきた。まだ20キロとかなのに・・・。関門手前は長い下りで、それが記憶になく、なんとなく関門までは登っていたような記憶があり(これはまったくの記憶違い)、おかしいなぁ..道間違えた?って思い、止まって後続のランナーがくるのを待った。
が、なかなか誰も来ない。後ろにライトの明かりも見えない。やっぱ、間違えたか・・と思っていたら来た!
その方にきくと「多分、大丈夫でしょう」とのこと。すぐに道を示す赤いランプが見えてホッとした。
関門まで、後ろのランナーの方と会話する。その方はサブ20のセミナーに出られたそうで、レースでは渋滞もあるので7時間で第一関門まで行ければサブ20できるときいたとのこと。そうなんだー、じゃ、わたしにも20時間を切れるチャンスがある??(ない、ない!!)(後日記・この方、なんと18時間台でゴールされてた。間違いなくごぼう抜きランキング1位である。トロフィーでも差し上げたい気分。)

下った先に明かりが見え、マットを踏んで関門通過〜。
後ろのサブ20の方はそのまま休憩なしでその先を進んで行った。わたしはもちろんそんなことはせず、とりあえず、トイレ、トイレ。
この時間だとほとんど誰も並んでいなかった。
このときすでに午後8時。長い夜はまだ始まったばかりです。