こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハセツネ未完走レポ・その1

リタイアされた方のブログをいくつか読んでいると皆、直後はもうリベンジなどいいや・・と思っているのに時間が経つにつれジワジワと悔しさがこみあげ、また来年!となっているのが同じでおもしろい。
それがハセツネの魅力なんでしょうか?

では、レースをスタートから思い出しながら振り返ってみたいと思います。
天気予報通り、前夜から降り続いた雨は朝までやまず・・・。それでも翌日は晴れが確実の予報だったのでとにかく雨があがる時間が早まることだけを祈りつつ現地に向かう。
4時半起床。バナナとワッフル一切れ食べる。途中の車の中でコンビニおにぎり1個とホットレモンティー。受付を済ませたあとでいなり寿司3個、サンドイッチ。かなり無理して食べる。ほんとはパスタくらいは食べたかったけど緊張のためか食欲なし。
普段から朝はあまり食べないのでやっぱり食べたくても食べられなかった。スタート前にウイダーインゼリーとアミノバイタル(顆粒)をスポーツドリンクと一緒に流し込む。
この頃にはすっかり雨はあがり、なんと日射しが!!
ロングスリーブシャツを着ていたけどとても暑くてたまらず、急遽半袖に着替える。それでも暑い。合羽上下を準備していたが天候が変わったのでズボンの方は置いていくことに。クツの雨避け用のナイロンスパッツも省略。これで少し軽くなった♫
開会式で気温27度と発表あり。なんだか予想外の展開になりそう。これじゃ、夏のレースだ。
後ろの方に並んでいたのでほとんど前が見えず、開会式終了。ほどなくスタート。あまり緊張感のないスタート。去年はこれを見送る立場だったが今年は見送られる立場になり不思議な気持ち。しばらくはロードを走るが沿道は応援の人がいっぱい。お祭り気分で楽しい。たくさん抜かれるが全く気にならず。去年は全員がスタートしたあと変電所まであとを辿って歩いたのでなんとなく馴染みのある道を楽しい気分で進む。一カ所、ぐちょぐちょになっている場所で早くも渋滞発生。列は二列に分かれ、右側は流れているのだがそちらを進むとぐちょぐちょなので乾いている左の丘の方を進むことにする。のんびりでいいのだ。今熊神社のところで昨年の女子一位の星野緑さんの応援に手を振る。女性の参加者が圧倒的に少ないので(全体の1割くらい?)このあとも応援ポイントでは『女子がんばれ!』といろんな方が声をかけてくれるのがすごく嬉しかった。この前半のコースはハセツネ30のときに逆走する形で走っているのでなんとなく見覚えのある場所も多い。山一面の木が伐採された場所も通る。眺めに圧倒されながらも怖い一本道を踏み外さないよう進んだ春のレースを思い出す。降りるのが急でとっても怖かった下り坂は今度は信じられないような急登りになっている。
途中、思っていたより頻繁に渋滞が発生。けれども体が冷えるほど止まることはなくゆるゆると流れるのでこれも全く気にならず。休憩できるのでかえってありがたかった。前後のランナーとおしゃべり。わたしの周辺はなぜか初出場の方ばかりだったがきけば、富士登山競争に出場された方や、信越五岳完走された女性や、トライアスリートだったりして自分がここにいるのがちょっと場違いな気持ちに。渋滞中に最初のパワージェルを消費。そのあと有名な渋滞ポイントの市道山のところでUの字に並びながらソイジョイ消費。ここの渋滞はすぐに流れて細い階段をすぐに登ることができた。それにしても暑くて暑くて汗がダラダラ流れる。首手ぬぐいで拭き拭き進む。心拍計をみると170を越えている。こんなで大丈夫か?
ただただ、前に続いて進んでいただけなのであまりどこを通ったとか覚えていないが、少し日が暮れてきたときに木漏れ日がまぶしかったのがすごく印象的。木々の間から強い光がこぼれて前を行く選手を照らし、ちょっとガスがかかっている感じで幻想的。夢の中を歩いているようだった。カラ類の鳴き声も聴こえた。やがて日が沈みかけてくると風が急に冷たくなった。それで早めにロングスリーブを上に着る。そろそろ辺りが暗くなってきた。
いつ頃からライトを点灯するものだろうかとまわりをうかがってみるがまだ誰も点灯していない。かなり暗くなってから一斉にという感じで皆さん点灯。わたしもそれに倣う。一番不安だった夜間走行だが、どこまでも数珠繋ぎに人が連なっているのでそれぞれのライトで充分明るくもしかしてわたしのは点けてなくても大丈夫?って思うくらいであった。
この夜間走行の不安が少しなくなったことでかなり気分的に楽になって第一関門を目指していたのだが、楽しかったのはここまでという感じ。このあと、だんだん気持ち悪くなってくる。よくきく途中で吐きそうになるパターン。これがそれかーと思いながら進む。レース前に飲んだ顆粒のアミノバイタルの後味の悪いのがあがってくるような感じ。ジェルとかサプリとかって本当に苦手・・・。スポーツドリンクすら飲むと気持ち悪くなってきた。もう、パワージェルを受け付けなくなってしまっている。なんか補給できなくて水と塩飴のみ。第一関門でゆっくりおにぎり食べようと考え、無理に補給するのはやめた。途中で他の方が会話しているのがきこえてたのだが、どうも女性ランナーの方がやはりわたし同様、補給できなくなっている状況らしくリタイアすると言っている。それを引き止めるお仲間ランナー。「取れなきゃ取れないでも大丈夫だよ。」えっ?そうなの?とちょっと安心。

そして、このあともう降らないと思っていた雨が降り始める・・・・。長くて辛い夜のはじまりです。