こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

大奥づとめ

『大奥づとめ』を読了。

大奥づとめ―よろずおつとめ申し候―(新潮文庫)

大奥といえば上様の寵愛こそすべて。大奥での出世とは上様の御目に留まり、御手付きになり、いずれは子を産んで側室となること。

フジテレビのドラマ『大奥』はそのドロドロの世界を描いておりますが(わたしはNHK男女逆転の『大奥』の方がずっと好き)こちらの小説はそれとは違う考えの女性たちのお仕事物語。

「お清」と呼ばれる上様の御手の付いていない奥女中たち、そもそも御手が付くことを望んでいない女中たちは己の手腕と運、そして人脈によって自身の立場を築きあげてゆく。

上様の寵愛に頼らずとも大奥の中でいきいきと自分の仕事をやりとげていきます。

妬みや嫌がらせばかりのドラマ『大奥』よりも、こちらの小説をドラマ化した方がおもしろそうなのになぁと思うのですが、ドロドロしないと視聴率が取れないのかもしれませんね。

 

楽しみにしていたNHKドラマ『あきない世伝 金と銀』も原作にはいないドラマだけのオリジナルキャスト"お杉"の横恋慕のせいで妬みがかった意地悪なシーンがあって嫌でした。

あの長編を8話で表現できるはずもなく、仕方ないことなのかもしれないけれど。

お家さん(おえさん)役に高島礼子さん、老け役でしたが(わたしの世代だとおばあちゃん役なら松坂慶子さんだもの)呉服屋のお家さんのイメージにはまっていました。治兵衛役の舘ひろしさんも良かったですね。

 

先日の帰省ではお墓参りもしましたがうちのお墓は江戸時代のもの。

文化○年、天保○年と刻まれています。

今回初めて家紋がカタバミの花だということを知りました。

なんか江戸時代が近くに感じる今日この頃です。