こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

信越五岳110K(DNF!!)その2

さて、灼熱の関川です。

ここに差し掛かる前は空には雲が出始め、これは涼しくなるのでは?って思っていたのです。

陰っていたのはほんのわずかの時間でじきに太陽が照り出した。

暑い・・・💦

それでも日差しは2019の時の方がきつかったかも。

ただ湿度が高かったのかなんとも言えない暑さに包まれながら進むことになった。

途中に宴会隊エイドと公衆トイレがあったことは記憶していたのでひたすらそれをまだかまだかと求めながらの行進。みんなも苦しそうに歩いていた。

なかなか遠かった。

ようやく到着した宴会隊エイドでは今年は飲み物のみ。フルーツはなかった。

コーラをカップに入れてもらう。同時にカップに氷も入れていただいた。

これはありがたい!!

さらにしそジュースがめちゃくちゃおいしい!全エイドで提供して欲しい!!

ここでもかぶり水。

そのあとはもらった氷を口に含みながら出発したが結構大きかったので口から出して腕や首筋を冷やしながら歩く。氷がちっちゃくなったところでまた口の中へ。

って普段じゃやらないようなことをやりましたね。

貴重な氷を無駄にはできなかった。

しばらく行くと民家の前でまたかぶり水の提供。

お水も飲んでいいですよと言われたから冷たい水をゴクゴク飲む。

こんなに水分摂って水中毒にならないのかしらとちょっと不安になる。

今回は塩熱サプリも摂っていたけど、どのくらいの頻度で摂ればいいのかとかよくわからなかった。8月走ってないから暑さ対策があまりできていなかった。滝のような汗をかく練習をしていなかった。

いろんな点で準備不足。

ここら辺りで第一関門黒姫の時間が気になり始める。

今回も手書きの綿密なタイムスケジュールを作って持っていた。

持っていたはずなのだが、どこかで落としてしまっていた・・・😭

なのでエイド間距離や時間がわからなくなってしまっていた。どのみち予定より大幅に遅れていたからもう役立たずのタイムスケジュールだったのだけどね。

なので周りの人にきく。「黒姫の関門は何時かわかります?」

最初にきいた人は「さぁ・・」と答えたので若干驚く。

黒姫の関門は最低最悪でも30分前に到着しないといけないし、わたしの予定では1時間半前に到着のはずだった。関門ギリギリだと次が間に合わない。

次に話した女性はちゃんと理解していて「多分、黒姫は間に合うけど次が間に合わないんですよねぇ」と答えた。やっぱりそうだよね。最低最悪でも30分前に到着せねば。

そう思って必死で走るけど抜かれる一方。後ろから男性が来たのでお先にどうぞと譲ろうとしたら、このままでいいと言う。わたしの後ろでそのまま走らせてと言うので、じゃエイドまで止まらずに行きましょう、関門30分前に入りましょうと二人でトレイン。

2キロか3キロか、もっと少ないかもだけど本当にエイドまで一度も止まらずに走った。

今回のレースはいいとこなしですがここだけはすごく走れて嬉しかった。

そして黒姫に関門30分前にinして首の皮一枚つながった。

後ろの彼は「ありがとうございました!」と言ってくれたけどお礼を言うのはわたしの方だった。プッシュしてくれてありがとう。

黒姫で笹ヶ峰の関門時間を彼が確認してくれた。

次の笹ヶ峰までは11キロ、2時間半で行かないと関門アウト。非常に厳しい。

そして第二関門笹ヶ峰が間に合ったとしても、第三関門はおそらく間に合わない。

間に合う走力がある人は間に合う。でもわたしは間に合わない。決めつけてはいけないけれど。。。

黒姫を出てからは記憶にあるあの登りの長い林道。

それが終わるとやっかいな下りもあって吊り橋渡って、激登り。

そのあとサラシナショウマの森。

この森部分が意外と長かった。知っていたはずだけど。

前にいた男性に「関門時間まであと10分ですね」と声をかけたら自信満々に「間に合いますよ」と言うので間に合うのかなと信じたけれど8分オーバー。

ギリギリ間に合っていたらわたしはその先へ進めたのか?

信越は関門時間はINの時間でそこから15分以内にOUTしなくてはいけない。

15分間で補給やトイレできるかな?いや、エイド滞在は1分でも短くしないと次が間に合わない。いや、次が奇跡的に間に合ったとしてもゴールが間に合わない。

そんなことをグルグル考えながら・・・どちらかと言えば止める方向へ気持ちは傾いていたことを白状します。だってあまりにしんどかったもの。黒姫のプッシュで余力は使い切っていた。

けれど、もしかしたらどうにかなるんじゃないか、せめて戸隠まで行きたいという自分もいて、やっぱり行けるところまで行こう!なんて思う瞬間もあり。

結局、森の中で関門時間が来てしまって終了。

進むか止めるかを自分で判断する必要がない状況にホッとしたりもする。

INした途端にゼッケンを外されて、すぐにドロップバッグを渡された。この素早さ、スタッフ優秀。

リタイアでもエイドの食べ物を利用していいと言われたからオレンジをもらう。

するとバスが17時10分に出るから乗った方がいいですよ、次は40分だし、どんどん混んでくるからと言われて、オレンジくわえたままバス乗り場に走る。

発車直前のバスに乗りまーすと手を振り駆けつけると、綺麗なお姉さんがシューズにビニールを被せてくれた。バスに乗り込むとほぼ満席で、レース中に抜かされたあの人、この人、みんな乗ってた。

そんな見覚えある人の横に座る。

あ、そういえばトイレいかなかった、フィニッシュ地点までバスでどのくらいかかるのだろう?大丈夫かしら?

夫やラン友にリタイアメッセをしているうちにムカムカ気持ち悪くなる。

目の前の座席ポケットにビニール袋があったので少し安心した。

完璧なリタイアバス。

ドナドナされるのはトレラン人生で4回目。みんな無言だし、なんとも言えない空気感です。

そして着いたところはフィニッシュゲートの裏側。

この向こうから選手が走ってくる。

あちら側の人になりたかった。

わたしが関門アウトになったその時間に、笹ヶ峰を出発したラン友さんはフィニッシュしていた。心底すごいと思う。

100マイルに出場していたラン友さんは2分前ゴールというしびれるレースをしてくれた。

自分はダメだったんだけど、知っている人たちがフィニッシュできたことが嬉しかった。

だけど信越五岳はなんだかわたしの手の届かないところに行ってしまったなと感じていた。
110Kの完走率49%。難易度高くなっていた。

手を伸ばしてももう、きっと届かない。

けどね、踏み台に乗ったらどうだろうか。手が届くかもしれない。

数日経つと気持ちが変わってくる。

踏み台=ペーサーやサポートがあれば手が届くかも?

故障せずにちゃんと練習して。

翌朝、スタート地点ハイジまでお散歩。

また来れたらいいな。

なお、肉離れのふくらはぎはレース中一度も痛むこともなく、足のトラブルは一切なかったことをご報告して終わりにします。

次はハセツネだよ❣️