こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ヒナ分け

それは6月の初めから始まった。確か6月2日からだったと思う。

窓の外からヒッヒッヒッ カカカッとジョウビタキに似た声がする。

この時期にこの辺りにジョウビタキはいないのですぐにイソヒヨドリの声だとわかった。

ベランダに出てみると近くの屋根の上のアンテナにメスのヒヨドリが止まっていた。

それほど珍しいことではない。

しかし、その後、毎朝4時半前からイソヒヨドリの声で目覚めることになる。

鳴き声はヒッヒッヒッの他にもいろんなバリエーションがあり、時には我が家のベランダの手すりに止まって鳴くこともあり、至近距離で聞こえてとても寝ていられない。

同時にカラスも騒いでもいたり。

時節柄(繁殖期)、近くに巣があってヒナがいるのかな?とぼんやり思っていた。

メスだけかと思ったら、オスも鳴いていた。

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この場所はソングポストで以前はハクセキレイがよくさえずっていた。

きれいなさえずりの声のときもあればその他の声のときもあり。

これは何?なわばり主張?メスへのアピール?

しっかりブルーと茶色だから成鳥だよね?

巣立ちヒナではない。

この頃、近所ではムクドリも賑やかだった。以前の4〜5倍になったかと思うくらいに数も増えたのはきっとヒナが巣立ったからだろう。実際、海岸の松林では給餌する親鳥をたくさん見ていた。

イソヒヨドリの声がうるさいのもヒナの声が混じっているからなのだろうか?

色々疑問に思い、ときどきベランダから双眼鏡を覗くも餌をくわえた姿は一度もとらえることはできず。ただただ毎朝、安眠妨害されるのみ。

これが6月8日まで続いた。(6/7朝が一番うるさかった)

6月9日、朝鳴かず。でも日中はどこかしらから声は聞こえる。

ベランダ側ではなく、玄関側からも声が聞こえたので外に出てみると、近隣の家の屋根にオスが止まって鳴いていた。

そのオスがわたしを見るやいなや、こちらに飛んできて廊下の手すりの上で威嚇するように鳴き始めた。手すりの上を行ったり来たりしながら激しく鳴く。

これには驚いた。敵認定されたこびとく。。。即退散。(でも至近距離でイソヒヨ激おこダンスが見られて嬉しかった)

翌6月10日朝は鳴かず。昼間も静か。

そして今朝も静寂。5時15分まで寝てしまいました。

ヒナたちが巣立ってみんなでどこかに行ってしまったということかしら?

 

わからないことだらけなのでイソヒヨドリについて検索していたら『ヒナ分け』という初めてきく言葉をみつけた。

巣立ち後のヒナをオスとメスの親鳥が分担して育てる『ヒナ分け』。

イソヒヨドリは巣の中にヒナがいる間はオスメス両方で世話をする。全ヒナに区別なく給餌する。しかし、巣立ってからはそれぞれ担当のヒナのみに給餌する。

ヒナの方も担当の親にのみねだるのだそう。もし担当外のヒナにねだられた場合、親は他人の子のように扱い食べ物をやらないそうだ。

そのくせ、養子縁組もあるとの記述もあったのでよくわからないシステムではあるがこれも生き残るためのすべなのだろう。

 

いやはや鳥の行動ってホントおもしろい。

まだまだ記録しておきたいことがたくさんあるのでまたの機会に。