こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

知りたい!鳥の声の魅力

少し前のことですが鳥の声に関する講演を聞きに行ってきました→『知りたい!鳥の声の魅力〜鳥の声から学ぶ私たちの環境〜』
講師の松田道生氏のお話はとてもわかりやすく、楽しく鳥の声について学べました。
もう一ヶ月も前のことなのでブログに書くには記憶も薄れ・・・
セミナー中にメモしたことだけここにメモします

●なぜ夜明け前に鳴くか?
風がない。空気が冷えているため音が遠くまで響くから。
猛禽類がまだ活動していないから危険が少ない
特にアカハラは暗いうちから鳴く

●その鳥の環境にあわせた声で鳴いている
草原の鳥 低い声で鳴く→遠くまで届く(シマフクロウ
藪の鳥 藪の中は安全だけどずっと鳴いていないといけない(ウグイス)
木のない所 空で鳴く(ヒバリ)
ゴウゴウと水や風の音がするところ(渓流や高山) 音の幅が広い(ミソサザイ、カヤクグリ)

大きな声は健康な証拠、ずっと鳴いていても食べていけるのは強い証拠。
★メスは強いオスの遺伝子を求めている(これが全ての理由)

おもしろいなぁと思ったのは鳴き声を耳だけで聞いているのではなく、脳でも聞いているという話。
季節、環境、声が聞こえた方向などから予測して識別するのだそう。
野鳥の会でベテランさんを集めて鳥の声のイントロクイズをしたときに解答率が悪かったという話題もあった。鳥の声だけを流しても識別は難しいということ。渓流の水の音だったり、その鳥の鳴いている環境などがわからないとベテランさんでも声の主はわからないのだという。
これは英語のヒアリングとも似ているな。ラジオ講座エンジョイ・シンプル・イングリッシュをコツコツ聞いていますが比較的ききとりができるのは"物語"。かぐや姫のリメイク版、王子とこじきのリメイク版、これらは他の曜日のショートストーリーに比べて内容をききとれました。多分、なんとなくストーリーがわかっているから予測してほんの少しの理解できる単語だけでも話を理解できただけ・・・(英語力がアップしていたわけじゃない)
松田氏によると熟年夫婦の「おーい!」でお茶が出てくるなんてのもこの耳と脳で予測しているパターンだとか。

以前、カッコウホトトギスツツドリ、ジューイチは姿かたちが似ているのにどうして鳴き声が全く違うのかな?とブログに書いていましたが、この講演をきいて、姿かたちが似ているからこそメスが間違えないように声を違えているのだろうと気づきました。
そして身体を叩いて音を出すというキジやヤマドリの話をきき、昨年、ヤマドリの剥製を触ったときに翼、尾羽が硬かったことを思い出しました。硬いから音が出る。先日ブログで紹介した太平洋に一直線に飛び出し渡る強い翼のオオジシギもそう。

なぜなんだろう?と思ったことが時間を経てわかったとき、とても嬉しいと思います。
ネットで検索すれば瞬間に解決してしまうことも多い昨今ですが。

近所の神社でオナガが!
オナガが鳴くと雨なんだけど最近よくいます