こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

地球を「はぎ取る」

またもや最終日の駆け込みになってしまったけど行ってきました。
生命の星・地球博物館で開催の『地球をはぎ取る』という不思議なタイトルの展示。
まず、地球のはぎ取り方ですがここに展示されているものは崖に接着剤を吹き付け、そこにすかさずグラスウール(ガラスの繊維が入った50センチ四方くらいのシート)を貼り付け2時間待つ。乾いて固まったところでそれをエイヤッと剥がすというもの。
現場での剥がし方が割と雑な感じだったけど地層というのは金太郎飴みたいに切っても切っても同じ模様だから大丈夫みたい。そうやってはぎ取った地層から様々なことを読み取るのが今回の展示。
●地層には地震津波、火山の噴火、液状化など自然界で起きた事件の記憶が刻まれている。
衝撃的だったのは6600万年前のメキシコ、ユカタン半島の地層に隕石の衝突で起こった津波の痕跡があること。このときの衝突で恐竜やアンモナイトが絶滅したと考えられている。この時期の地層にイリジウムが含まれているということで証明されているみたい。同じ地層がデンマーク北でも確認されている。環境の大激変も地層を見ればわかるのである。(イリジウム、隕石、恐竜の絶滅については→

福井県若狭町水月湖は世界の標準時計
湖の底には夏は土プランクトン(暗色)が堆積し、冬は鉄分や黄砂(明色)が堆積するので一年で0.7ミリの縞模様ができるそう。木の年輪を数えるみたいにここの地層をカウントすれば年代ごとの様子がわかる。
湖底に生物がいなくて流れ込む川がないなど正確に地層を刻む条件が揃っていて世界の標準となっているらしい。北陸出身ですが全く知りませんでした。水月湖の年縞については→

縄文人はめっちゃ貝好き
磯子区杉田の貝塚のはぎ取り標本が展示されてたけどイノシシ、シカの骨も多かった。
貝はハマグリ、サルボウ、スガイ、マテガイ、アカニシ、イボニシ、レイシガイ、マガキ、アサリ、ハイガイ、ツメタガイなどたくさんの種類と数があった。


●はぎ取り現場の作業テーブルが一番すてきだったな。
企画展を見終わったあとは常設展へ。恐竜の標本はみんな大好き。家族連れも多くてにぎやか。
本当にこんな大型の生物が闊歩していてそして隕石の衝突で絶滅したのだ。

大きな地球儀が回っていた。
赤いランプは火山、黄色いランプは大きな地震の起きたところ。日本列島は世界有数の火山国だというのがよくわかる。3つのプレートが接していて丹沢も伊豆も北上してきて本土に衝突した映像を見るとやっぱり原発はだめなんじゃないかと思う。
常設展の後半に地球温暖化のコーナーがあるのだけど、すごく大切なテーマであるのになぜかここの展示が見辛くわかりにくく・・。たくさんのものを観て疲れていたせいもあるのかしら。
子供たちが団体で学習のために訪れる施設でもあるので地球温暖化についてもっと詳しくわかりやすくお願いしたいです。

前回来たときも楽しかったけど今回もかなり楽しめました。ミュージアムショップに図鑑や化石もいっぱい売ってるし、ライブラリーも充実。駐車場は無料なのでオススメの施設です。レストランではこの展示中"ごちそうサンド【go!ー地層ーsand(砂)】"が食べられたそうでそれを知らなくてスルーしたのだけが心残り。(ただのサンドイッチぽかったけど)
そして行き帰りの道もまた楽しかった。それはまた次回に。