こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

紙でつくる

ミニチュアでつくるのはやめて実物大でつくってます。紙型の裁ち方はいろんな方法があるけどやはり基本はこうやって木型から写し取る方法が一番じゃないかな。

特にサンダルはこのやり方が手っ取り早い。
足りないなと思うところにはさらに紙を貼り、余分なところは切り取り、正しいラインを書き込んでゆく。
使う紙はあまり薄くなく適度に腰がある方がいい。薄いと破れてしまうので。

これでいいというところまで出来たら、今度は実際に革で裁って縫ってみる。仮の中底につり込んで木型を抜けば足の入る試作品ができあがる。定番の親指はめサンダルの進化系です。今までのをさらにヌーディにしてみた。
足を入れてみたら、小指側が開放された分、中底の幅が足りないことが判明。




←少し幅を広げることにしよう。




つくり始めはこういうことを何度も繰り返す。一日中やっていた仕事が全部無駄になってしまうことも度々。
つり込みや底付けなどの作業の部分は手が決まっていて一定の時間でできるけど、最初のアイデアを練る時間は全く決まっていない。
なので一足にかかる時間は?という質問にいつも上手く答えられないこびとく。
何度きかれても、口ごもってしまう。
実は昨日、取材があってやっぱりこの質問にうまく答えられなかった。というかいつものようにほとんどのことに上手く答えられていない。靴つくりにまつわるエピソードはいっぱいあっても、つくるようになった「きっかけ」とか「こだわり」についてはやっぱりひとことでは無理だなぁ・・・。


おみやげにいただいたお菓子の包み紙を見て目がキラリ
つくるしかないでしょう…”包み紙でつくる靴”
作業前のウォーミングアップにもいいみたい