こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

雪沼とその周辺

冷たい雨の一日。どこにも出掛けず家の中で過ごす。
こんな日にぴったりの一冊を。
堀江敏幸著・『雪沼とその周辺』
山あいの静かな町雪沼で暮らす人たちの暮らしを綴った短編集。今日でおしまいのボーリング場や、時代遅れの紙函工場、レコード屋。書道教室や料理教室、なんとなく地味な職業を営む人たちの物語。
その語り口はとても淡々としている。主人公は一人称でもなく、彼や彼女といった三人称でもなく○○さんとさん付けで登場する。そんなところに筆者の上品さがうかがえた。
しんしんと雪の降る日にページをめくりたくなるようなそんな一冊だと思う。静かで穏やかな気持ちになれる本。暖炉のそばとかでストールにくるまって読みたいです。
そして傍らにはネコが丸くなる・・・。


と思ったら
モヒカンゆっきんだぁ!