こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

土管の町

常滑観光ではずせないのが焼き物散歩道めぐり。小さな丘のあたりに細い道がいくつもからみあい、窯元が並ぶ。どの建物も古く、壁には黒くコールタールが塗られている。半分朽ち果てたような建物も多く絶好の被写体だ。
そんな中、やっぱりメジャーな撮影ポイントは「土管坂」
片側の壁が土管、もう片方が瓶(カメ)で埋め尽くされている。常滑といえば朱泥の急須が有名だが、昭和30〜40年頃までは土管を焼いて栄えた町だったのだ。その頃までは土管は焼き物だったのだ。その後急速に塩ビのものに替わっていったらしい。
やはり靴業に限らず、日本中の産業がわたしの生まれた頃を境に廃れ、大きく変貌を遂げているのだ。土管が焼かれなくなった大きな共同ののぼり窯では焼酎などを入れる瓶が焼かれるようになったらしいがその瓶も現在では需要もないようでこうやって壁に埋め込まれる運命に。