こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ドット型押

この革、小さい穴がいっぱい開いているように見えるけど、実は穴は開いてなくて型押しなのだ。穴は裏まで抜けていない。
この革を手に入れてからずいぶん経つのだが、上手く有効活用できないでいた。部分的に靴に使ったことはあるのだが厚くて硬く、使いづらい素材であった。だけど厚みを薄く漉いてしまうと穴が開いてしまうのであまり薄くはできないのだった。
気に入った革なのにお蔵入り状態であった。
だけど厚くて硬い、伸びにくいというのはサンダルにはぴったりの素材だということに気付く。革を積んだ棚の下の方から引っ張りだしてきて今年のサンダルを作った。

この革は縫うときに注意が必要だ。
ミシンの針が革に型押しされた穴を拾ってしまうのでまっすぐに縫えない。縫うコツは翻弄されないこと。とにかく気持ちをまっすぐに型押しの穴のことは気にせず冷静にミシンに任せ進むこと。例え穴に落ちてしまっても焦ってはいけない。冷静に冷静に。心の乱れはステッチの乱れになるのだ。
なんか馬に乗っているようだと思う。(乗馬したことないけど・・・)きっと馬を操るのってこんな感じじゃないのかな。



このデザインだったらまだまだいろんな革が使えそう
どこにでもありそうだけどココにしかない
そんなサンダルになりたいな