こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

リトル☆ミス☆サンシャイン

必死で時間を作ってリトル☆ミス☆サンシャインを観に行く。口コミでその面白さが広まってロングラン、アカデミー賞2部門の受賞でアンコール上映されている。藤沢では今日が最終日。
バラバラな家族が7歳のオリーブちゃんのミスコン出場のためにオンボロミニバンでカリフォルニアを目指す。この設定!ロードムービー!文句なしにおもしろそうでしょ。
先週のフラガールとはまた違った意味で泣けた。
とにかくグランパが最高にカッコイイ!助演男優賞も納得!!

ところでなぜ必死で時間を作って観に行ったかというと・・・。
この映画が上映されていた藤沢オデヲンという映画館が今月いっぱいで閉館することになってしまったのだ。あまりに突然のニュースに驚いた。お客さんのリクエストに応えて上映作品を選んだり、湘南らしくサーフ映画特集を組んだりと色々頑張っている映画館だったのだ。リクライニングでドリンクホルダーも付いたシートだったのに。
とにかく閉館前にもう一度行こうと思った。それならリトル・ミス・サンシャインしかないと思って最終日に駆け付けたのだった。

小さな映画館は消えゆく運命なのだろうか?映画館ってそんなに儲からない商売なのだろうか?
もっと早く言ってくれれば、もっとたくさん観に行ったのに。ビルを売って借金返済にあてるのだという。従業員40名は解雇だそう。あまりにも悲し過ぎる。映画館と銭湯はそれぞれの町に必ず存在して欲しいと思う。鎌倉には一軒も映画館がなくなった。藤沢にはあと一軒残っているがそれも風前の灯火といった感じ。映画館が無くなるということは文化がなくなるということだ。

映画館の前に自転車を停めてリトル・ミス・シャインみたいな映画を少し空席の目立つシートでゆったりと観る。エンドロールの流れる間に涙を拭いて何事もなかったようにササッと帰っておしごと…。そんな2時間ちょっとの現実逃避がこれからはできなくなってしまった。
本当に残念だ。
春色のお花を買ったのに
なんだか冬に逆もどり。
でも春はもうそこまで。