こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

日日是好日

映画を観てからちょっと時間が経ってしまったが『日日是好日』読了。
やはりじんわりと良いのである。手元に置いて何かにつけて読み返したい一冊。

あ、ダメ、覚えちゃ!
先生にぴしゃりと止められた。
そうやって頭で覚えちゃダメなの。稽古は一回でも多くすることなの。
そのうち手が勝手に動くようになるから。

ダメ!お稽古中にメモなんかしちゃ。


竹田先生にダメ出しされる典子。
お茶のお稽古に通い始めて、最初はまだしも何年も経っても「お茶」なるものをマスターできないモヤモヤを抱える様子はそのまんまわたしの靴つくりの修行時代と重なる。
わたしも師匠からメモするな!と叱られた。(じゃあ、どうしたら覚えられるんだと思ったものだった)

一つ一つの小さな仕草を正確に繰り返すことでたくさんの「点」を打つ。「点」と「点」がいっぱい寄り集まってだんだん「線」になる。
これってランニングもそうだよね

夏のお茶、冬のお茶があることもこの本で知った。
お茶会というものの本質も。
お湯と水は違う音だということも。

茶花の話が特に良かった。
お稽古に行くとさりげなく活けられている季節の茶花がある。先生のお宅の庭に咲いている花である。
最初は道端の花など気にも留めなかった典子だけどいろいろな音やにおいに気づくと茶花が見えるようになった。そこにあるのに気づかない、見えていないものがいかに多いことか・・。

庭に咲いている花を手折って活ける生活、憧れるなぁ。
そんな素敵なものではないけれど子供の頃は普通に実家の庭に何かしら花は咲いていてクラスの『花係』になったわたしは百日草や小菊、芙蓉の花を学校に持って行き花瓶に活けていたっけな。あんな係があったということは当時はどこの家にも庭に花が咲いていたということかな。
仏壇に供える花も自前だった。引っ越したあとの実家は以前のような庭はなかったがそれでも仏壇用にと家の周りに百合や小菊を母が植えていた。園芸が趣味というわけではなかったけれどちょっとしたものを植えるのは当たり前のことだったみたい。
うちのベランダにももうちょっと何か花の咲くもの植えたいな。


さて。
今日は甲子園で高校野球の決勝が行われます。
我が石川の星稜!!!!
悲願の優勝に向けて最大限のエールを贈りたいと思います!