こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

初夏の丹沢・箱根で見られる野鳥たち

タイミングよく野鳥の会神奈川の今月の会報誌「はばたき」に表題のコラムがありました。
そちらを参考にちょっと整理してみました。

丹沢や箱根は神奈川のトレイルランナーにとっては身近なフィールド。
さえずりが聞ける今の時期は双眼鏡がなくても鳥の存在を感じられるのでBWRには最適です。道具も何もいらない。ぜひ走りながら鳥の声に耳を傾けてみてください。

みんながよく知ってるカッコウ。日本で繁殖するカッコウの仲間はカッコウホトトギスツツドリ、ジュウイチの4種類。いずれも他の鳥の巣に卵を産み子育て丸投げの托卵をする鳥です。
托卵相手はそれぞれ決まっていて、
ホトトギス→ウグイス
ジュウイチ→コルリオオルリ
ツツドリセンダイムシクイ
カッコウノビタキ、モズ、オナガホオジロなどとなっています。
この托卵相手がいるところと同じエリアにカッコウの仲間もまた生息するということになります。

ウグイスは標高の高いところにも低いところにも生息するのでホトトギスの声は鎌倉や低山でもよく聞かれます。
コルリオオルリは標高900m~くらい。先日箱根で聞いたジュウイチの声もそのくらいの標高の場所でした。
ツツドリは1000m付近に多く生息しているとのこと。箱根の外輪山や丹沢主脈、大山でも声はよく聞こえます。
カッコウは600m~700m付近、箱根でいうと芦ノ湖畔から仙石原付近の高原に生息するそう。
ですがわたしはまだ一度も箱根でその声をきいたことはありません。托卵相手にバリエーションがある割には数が少ない?急峻で森林の多いところではなく、高原に限定されるのがあまり声を聞く機会がない理由みたい。
この4種はいずれも声に特徴があるので聞けばすぐにわかると思います。(以下リンク先、音でます。いずれもバードリサーチさんのサイトより)
ホトトギス
ジュウイチ→
ツツドリ
カッコウ

あと箱根、丹沢でよく聞こえるのがコマドリコルリの声。
何度もこびとく日誌に登場していますが馬のいななきのような声です。2種の声はよく似ているのですがコルリにはチッチッチッチと前奏がある。前奏がなくいきなり嘶くのがコマドリです。
コマドリは標高1000m以上、コルリは900m以上が生息の目安とあります。どちらもササ薮の中から鳴き声が聞こえるので姿を見ようとするのは諦めた方が無難。両脇に笹が繁った登山道で道を横切る姿を一瞬見られたのなら超ラッキー。
コマドリ
コルリ

紹介したのはいずれも夏鳥。東南アジア方面から繁殖のため日本に渡ってくる鳥。
他にも聞こえる声はいっぱいありますが、これらの鳥の特徴があってわかりやすい声をまずは覚えるといいかなと思います。一回覚えれば不思議なことに次からはしっかり耳がキャッチするようになる。(鳴き声を覚えるにはこちらでトレーニング→スピードバーディング
わたしたちランナーの特権は一日でたくさんの距離を移動できること。標高を上げるとまた違う声が聞こえてきたり、さえずりのシャワーを浴びながら下る道の楽しさ。

ああ、また山に行きたくなってしまいました。全く関係ないけどイワガニ。先週覚えたばかりの名前。