こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

旗に見送られ、トレインに乗って完走

ITJのスタート会場に掲げられたUW旗。
そういえば映画『コクリコ坂から』にも出てきてたのを思い出した。
出航する船に対して安全な航海を祈って掲げる旗なのだそうだ。スタート前にその話をきいてじんわり温かい気持ちになった。わたしたちは松崎の海から見守られながら出航する船。

どうか皆、安全に。

船の割には山にいるんですが・・・
予報は晴れで前日は満天の星だったから絶対みられると思った富士山は現れず。
寒波到来の割には思ったより気温は下がらず、だのに途中で雪が散らついていた。かと思うと日が照って暑くなってきたり。でもこのエリアとしては奇跡的に風がなくコンディションはすこぶる良かった。


去年、エイドに到着するのが遅すぎて売り切れだった松崎名物桜葉もちはギブミーチョコレート状態だったけどなんとか食べられた時点で目標は半分達成。塩かつおうどんとしし汁はおかわりOK

達磨山を過ぎたところで雲の隙間からの夕日。

刻々と色が変わっていくマジックアワー。
海とは反対側の街並みが夕焼け色に染まっているのが見えた。とても綺麗。
日没前にゴールする人たちには見られない景色。
今年はこの時間帯にここにいて出会えたこの景色。ずっと続く絶景もすばらしいけどこんな風に一瞬で消える風景もとてもすてき。

今年のレースは頑張りました。
仁科峠を越えたあとのトレイルで気がついたら何人かのパックで走ってた。いつものこびとくならお先にどーぞとすぐに離脱なのだけど頑張ってくっついて走った。しばらくすると列は長いトレイン状態に。振り返っても最後尾見えなかったし、先頭も見えなかった。絶妙のペースで走り続け、上りになると歩く。
追い越し禁止区間じゃないのに誰も追い越そうとはせず、後ろから煽られることもない。前が歩けばみんな歩く。走り出せばみんな走る。走っているときはほんとにチューチュートレイン
でもだんだん辛くなってきてわたしの前が少し空いてしまう。お先にどーぞって離脱したいけど上りの手前でまた追いつけるし、なんとかもう少し頑張ってみよう。なんだかみんな同じ気持ちみたい。離脱したいけどこれに乗っかっていく方がうまく進んでいけるって。途中からは部活のシゴキについていってるような気分になる。あーつらい、もーつらい
船原峠で仮設トイレが空いていたのを言い訳についに離脱。トイレから出てみるともう次の列車もいなかった。そこからはノロノロペース。
だけどあのときのトレインのおかげで10分は確実に速かった。
おかげで目標にしていた12時間半切りができました
ランニングって絶対できないって思っている手の届かないようなことができてしまうおもしろさ。そしてそれは自分ひとりの力じゃないんですよね。
走っていられる限り、また走っていこうと改めて思うレースでした!