こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

びりっかすの神さま


岡田淳『びりっかすの神さまを一気読み。
思った通りおもしろーい!
挿絵も岡田淳氏です。

転校生の始(はじめ)。
ひとに負けないように仕事して、ひとりで走って走ってとつぜんつんのめって倒れたお父さん。お葬式のあとお母さんから『ひとに勝つことが、がんばるっていうことだったら、お母さんはあなたにがんばってほしくなんかないのよ』と言われる。
転校一日目の教室で始はとんでもないものを見る。
くたびれた背広とよれよれのネクタイの20センチくらいの大きさの男。背中には小さなつばさがあり、空中をゆっくりとはばたいてよこぎっていった・・・
これがびりっかすの神さま。教室でビリをとったもののところにやってくる。
りっかすの神さまが見えたものどうしはテレパシーみたいに頭の中で会話ができる。クラスメイトもびりっかすの神さまに会いたくてびりをとるのにがんばるww
というストーリー。
クラス全員がびりっかすの神さまを見ることができたあとの後半のストーリー展開は考えさせられることが多い。児童書だけど大人にも読んで欲しい。

そもそもはこのクラスの担任の先生がちょっとイヤなタイプでなんでも競争させたがり、席順もテストの点の順にしたりして、ビリの子がからかわれたりしたところからびりっかすの神さまが生まれたのだ。こういう先生は今はいないんじゃないかな?この作品が刊行されたのは1988年。当時なら競争、競争だったかもしれない。

"がんばれ"って言葉はよく使うし"がんばります!"もよく言う。
わたしも"がんばってる自分"が好き。自分を好きになりたくてがんばるのかも。
"がんばらない"方が難しいときもある。
でもこの本を読んでこれからは"頑張る"を"本気"に置き換えればいいのだと思った。そんなヒントをくれた一冊でした。

そんで骨折後二週間が過ぎ、なぁんにもがんばれない生活。いや、通院は松葉杖で頑張ってる。
現状を手帳に描いてみたり。
早くギプス外したい!!!!