こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

いかにゴールするかではなくどうやってスタートラインに立つかだ

ラソンの練習に関してはいろんな人がブログでも詳しく書いているし、ましてやマラソンレースの経験の少ない(まだ3回)わたしが書いてもなぁと思ったけど静岡では目標達成できたし、同じくらいの走力の人の参考になればと思いやっぱり書いておきます。

練習プランはMY ASICSにおまかせ。
MY ASICSのプランは『AT理論に基づき少ない練習量でより高い効果ができるようにプログラミング』されています。わたしが5ヶ月で走ったのは48回610キロ(トレラン除く)でした。12月にITJがあったからそれまでは練習はさぼりがちで本格的に取り組み始めたのは12月中旬以降です。
単純に計算すると1ヶ月120キロくらい。実際はトレイルも走っていたので月間距離150~200キロでした。
AT理論についてはASICS独自の理論なのかどうかわかりませんがよく言われる有酸素運動から無酸素運動に切り替わる領域のことをATと呼ぶそう。有酸素から無酸素に切り替わると乳酸が溜まり始め筋肉が動かなくなるという話はこれまでもきいたことがありました。そのポイントのことをLT値と呼んだはず。AT値とLT値は同じものでしょうか?
とにかくこの無酸素運動に切り替わる手前のATペースなら疲労が溜まらず理論上はどこまでも走り続けられるということになります。なのでこのATを底上げするための練習プランがMY ASICSというわけです。
ATペースというのは快適〜ややきついペースです。今は心拍計を使ったトレーニングをしている人も多いですがわたしは心拍計なしだったのでとにかくペースを意識した練習に。
週二回、最初は8キロのビルドアップと速めペース走を繰り返します。目標のレースペースが5:34/kmなので5:10ペースくらいで走ってたかな。繰り返すうちにキロ5分を切る日もありました。
その後速めペース走は12キロに距離が伸びます。速めペースに16キロの快適ペースを挟みつつ徐々に距離を伸ばしていきます。
フルスロットルの12キロ走はほんとにキツかった。それをこなす苦しい日々。
練習の前日にメールが届く設定にしてあったのだけどそのメールを見た途端にどんより。
やりたくないなぁ〜と思わず練習プランのスケジュールを変更しずる休みしたりも。(スケジュールの調整は自由にできます)指定のペースより速く走っていると練習プランの調整を勧めるメールがきます。ここで調整してれば本番で3時間50分切れたのかも。このときは調整後の練習ペースについていける気がしなくてそのままのプランを続行しました。変則ロングはやってみたかったのだけどビビってました。
年が明け、走り込み期に入るといきなり走る距離が伸びてきます。
20キロ、24キロ、28キロという具合に。これも大変だった。ペースは5:39/kmの指示。レースより少し遅いペースで距離を伸ばしていく練習。
8キロや12キロなら平日の朝ランでサクッと終わるけど20キロオーバーとなると走る時間を捻出するのも大変です。毎週水曜の鎌jogのスタート時間を早くして暗いうちから走り始め、鎌jogの仲間と合流、途中を仲間に一緒に走ってもらい別れてからまたひとりで走るというやり方でなんとかこなしました。これは全部ひとりだったら難しかったと思います。3週間前の32キロ走は休日に決行。
練習は主にサイクリングロードでしたがここを休日に走っているとラン仲間の誰かしらに会えるので32キロ走のときも捕獲したラン友さんに一部ペーサーしてもらいなんとか予定通り走りきりました。
ひとりだとキープできないペースも誰かに引っ張ってもらうとキープできるのは本当に不思議。今回はラン仲間にたくさん協力してもらったなと思います。

走り込み期が終わるとまた速めペースと快適ペースを交互にしながらレースペース走につなげます。この頃になるとずる休みもなくなって練習をパーフェクトにこなせていたのでもうちょっといけるんじゃないかなと勝手にレースペースを上方修正しました。5:34から5:30へ。
実はレース本番では練習以上のペースで走れるんじゃないかと思ってました。(甘い!)
平均ペース5:34なら3時間55分切り(本目標)、5:27なら3時間50分切り(裏目標)
だけど計算しやすいのは5:30なので20キロで1時間50、30キロで2時間45、40キロで3時間40を目安に走ろうと思いました。
前回の金沢マラソンではこんな風にペースはあまり気にしていなかったから途中のタイムをみてサブ4できるのかできないのかも判断できずカレー食べたりしてて中途半端なタイムでしたが今回は10キロごとのタイムは暗記してたのでバッチリ。その分、30キロの時点で3時間50分切りは無理だな〜とわかってしまいましたが。

終わってからログをみながら振り返ってみると30キロ以降のエイドでの立ち止りが多い。
29キロ地点(第11エイド)でいちごを食べたあと安倍川もちをのどに詰まらせ止まっていて、そのあと第13,14,15と続けてエイドで止まってた。2~3キロごとに給水していた模様。かなり脱水状態でしたね。
多分15エイドはコーラがあったから寄ったのだと思う。なかったらスルーしてたはず。
ラソンレースに慣れていないから走りながら給水するなんてできないし、紙コップになみなみつがれててとても全部は飲めず残りを邪魔にならないところに捨ててゴミ箱に紙コップを捨てるという行為にも若干時間が取られました。それにしても紙コップの散乱はひどいもので速いひとたちってそんなに余裕がないのかな。
エイドの立ち寄り時間を含めてのレースペースを想定しなくてはいけないってことが今回よくわかりました。
気温はスタート時は8度、ゴール時14度くらい。朝ラン主体の練習で2度3度あたりが快適だったわたしには少し暑すぎました。あんなに給水を欲するようになるとは想定外。
朝ごはんは新幹線の中(スタート2時間前)でおにぎりとサンドイッチ、会場に着いてからアミノバイタルゼリー(100kcal)。15キロと30キロ付近でジェル、エイドでバナナ1、イチゴ2、安倍川もちは喉に詰まって結局つまんで吐き出してしまったのでエネルギーになってません。あとは塩飴1個。
ラソンの補給ってどんな風なのかわからず、あとからきくとみんな(わたしより速い人たち)「エイドの固形物は食べないよー」とのこと。そういうものなんですか??
以上、サブ4目指すあなたのご参考になれば。

タイトルはUTMF直後に目にしたScott Jurekの言葉。
『レースはいかにゴールするかではなくてあなたがどうやってスタートラインに立つかだ』
妙にしっくりきて静岡マラソンのスタートラインにきっちり立とう!とこの言葉を手帳にメモしました。もうひとつ『自分は自分が思っている以上に強い』という言葉とともに。
トレランはまさにこの言葉通りなんだけどレースを終えてフルマラソンはゴールも大事かな、自分は思っている以上に弱いかなとも思った。←なんという夢のないオチ