こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

低体温症勉強会

低体温症勉強会に参加しました。低体温症とは身体の中心部の体温(深部温)が35度以下になったときにおきるさまざまな病的な症状のこと。

山での遭難事故のときに「低体温症」の文字をよく目にしますが、わたしにとってもっと身近なのはトレランレースのとき。「レース中に低体温で動けなくなった」という話をときどき耳にします。それは一体どういうことなのか?
そんな素朴な疑問をもちつつ、今回の勉強会へ足を運びました。

低体温症の症状には軽度(体温32度以上)のものから重度(32度以下)のもの、さまざまな症状があるけれど重度になってしまうとその場ではほぼ手だてはなく、救助を待つのみとなる。
凍傷になるメカニズムと同じく、心臓を守るために末端の血管を縮めるから動けなくなり、さらに脳に酸素が送られなくなって意識障害に陥る。これは皆、身体の自己防衛反応ですね。
恐ろしい症状である反面、身体ってうまくできているんだなぁと感心してしまった。
確か熱中症などで倒れる(失神)のも心臓に血液をいかせるためときいたことがある。
身体には一番大事なところを守るようちゃんと優先順位があるんだな。

低体温症のはじまりの段階で一番わかりやすいのは震えがとまらなくなること。こうなったらただちに衣服を重ね着し、登山ペースのスピードアップを図る必要あり。それが無理ならば躊躇することなく下山を開始すべきとハンドブックにはあった。あとカロリーをとることも重要。
予防策ではウェアリングが重要で汗冷えしないベースレイヤーとしてファイントラックのスキンメッシュが紹介されていた。装備の中にエマージェンシーブランケットを加えることも。

誤解をおそれずに言うと
トレラン、結構いいじゃん・・・って思った。
走る場合は汗冷えがほんとにすごいのでそれに対するウェアリングはかなり意識が高いと思う。
行動中に高カロリーのものを摂取するのも当たり前で、自分の好みや携帯のしやすさなどみんなそれぞれ工夫している。あとは動き続ける体力。悪条件でもしっかりしたペースで歩き続けることができるよう普段からトレーニングを積んでいる。
自分的には足りないのはビバークの能力。(足りないというより経験も知識もゼロ)
最近では小屋利用の登山者が多くなって、荷物は軽量で登山できるが小屋まで辿り着けない状況になったとき、ビバークの装備がなくて困るということだった。「ツェルト持ってますか?」「使ってますか?」の問いに参加者一同しーん。
はじめてツェルトなるものを目にしたこびとくでした。(小説の中でしか知らなかった)
まだまだ未熟者ですが少しずつでも山とお近づきになれたらいいなぁ、