こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

鎌倉広町の森はかくて守られた


通称「広町の森」は鎌倉南西部にある約60ヘクタールの丘陵地。
その森を守る運動25年の軌跡が『鎌倉広町の森はかくて守られた』という一冊にまとめられている。

守る会の活動のことは知っていたし、数年間は年会費を払い会員となっていた。ホタルを観る会に参加したり、『みどりを守ろう』のステッカーも玄関の郵便受けに貼っていた。でも腰越からの引越しを機に会からは遠ざかってしまっていた。すでに保全が決まっていたということもあったし。
しかし、この本を読んで、自分は何も知らなかったのだということを痛切に感じた。
単にみどりを守ろう!署名を集めよう!寄付を募ろう!というだけのものでは全くなかった。
そんなことだけでは開発を止めることなどできないのだ。
周辺の自治会が結束し、鎌倉市長のみならず、神奈川県知事にも陳情し、環境庁国土交通省へも訪問し、さらに開発事業者へ融資をしている銀行へも働きかけ、とにかくありとあらゆる手段を駆使し、大変な苦労と労力と時間とまたお金もかけ、知恵を結集し、25年もかけてこの森が残ったのだった。

壮絶な戦い・・・

このひとことに尽きる。
今、この森を駆け巡ったり、鳥見で歩き回ったり、春にはお花見に訪れたり、四季を通じて楽しめるのはこの市民活動があったおかげです。不可能と言われた保全をあきらめず、根気よく続けてくださったおかげです。
こんなに市街地に近くてこんな緑が残っているのはまさに奇跡。
一度壊されたものは二度と戻らない。
だから守らないといけない。
鎌倉近郊でトレランされる方はぜひ読んでみてください。

そして現在進行形の保全活動もあり。みんなにもきっとおなじみの瀬上沢が開発の危機に!!→
パタゴニア鎌倉店でも署名、募金活動をしていたのでこのステッカーもきっと目にしたことがあるはず。

先週は大平山で署名活動をされていました。(画像奥に小さく白っぽく見えるのが幟です)
まずは知ること。