こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハーブ&ドロシー

『ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの』を観て来ました。
郵便局員と図書館司書の夫婦、ハーブ&ドロシー。ふたりはドロシーのお給料で生活し、ハーブのお給料で好きなアートを買い集めました。やがて、それらは世界でも屈指なコレクションとなり、アメリカの国立美術館に寄贈することになります。(ここまでは前作のドキュメンタリーに納められています)しかし、寄贈後もコレクションは増え続け、アートの全てを受け入れることは国立美術館さえも不可能となり、『50×50(フィフティ バイ フィフティ)』という全米50州の美術館に50作品ずつ寄贈するというプロジェクトを立ち上げることになったのでした。

選ばれた美術館は個性たっぷり。
大都市ではなく、地方の美術館での受け止められ方もおもしろい。
ホノルル美術館での宝探しゲームも良かったなぁ。

この映画の魅力はたくさんあるけれど、何よりも映画館のシートに座ったままで数々の現代アートを鑑賞できること。
クリストもハーブ&ドロシーのコレクションに欠かせない存在だったようで夫妻で出演していて、感動。
ハーブ&ドロシーのヴォーゲルコレクションを巡る全米美術館の旅とかしてみたい。モンタナ州イエローストーンアートミュージアムに行ってみたい。と夢は広がる。

ハーブが亡くなったあとは「コレクション イズ オーバー」とドロシーは宣言。アートを買い集めることは二人の共同作業だったからと。
これからはシンプルな生活をするわと言うドロシーがかっこ良かった。

この映画はシネコンではなく、小さな映画館で観ました。
座席は指定じゃなくて、前の人の頭がかぶっていたら、隣りの席に移る自由があって、飲食も自由。
こういう映画館の灯火が消えないことを祈るばかりです。