こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

コッパリカカト



少し穴があいているようにみえる↑↑↑のはワンちゃんにかじられた跡なんだそう
(どこんちのコもやっちゃうみたいですね)

底材で埋めて削ったら目立たなくなりました
カカトだけでなく全体にヤスリをかけるとサンドイッチした白も蘇る
古本屋さんが小口にヤスリをかけるのと似てますね


お店によっては、修理と言えばとにかくオールソール(底をそっくり取り替え)を勧められる場合もあるようですが、オールソール修理を度々くり返すことは靴にとっても負担が大きいので、減っている場所だけを取り替えるのも良い方法だと思います。カカトが分かれていない舟底の場合も途中で切って足す修理ができるので、そっくり取り替える必要はありません。

そういえば修理屋さんで働いていた頃、『コッパリカカト』が多かったな。
働き始めたばかりのころ、職人さんたちが「コッパリ、コッパリ」っていうのを何だろう?と思ってましたが「小張りカカト」ですね。
つま先が少し減ってしまったところに小さく底材を足して直すコッパリ。
つま先の修理とカカトの修理をセット価格にしたのが『コッパリカカト』。
確か婦人パンプスで当時¥2300でしたっけ。(20年近く前)
そんなつぎはぎの修理は嫌だというお客さまはどーんとオールソール。