こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

三浦半島フィールドノート

今回の三浦半島でのレースがきっかけで『三浦半島フィールドノート―野歩き・海遊びのススメ』という本を手に取った。
そういえば春と秋にウミウシウォッチングへ行っているのも三浦半島、探鳥会も三浦半島で行われるものによく参加させてもらっている。3年前までは三浦国際マラソンにも毎年参加していた。
身近な遊び場である三浦半島
海があって山があって・・・。
今回のレースに参加した人達はその両方を楽しんだことと思う。里山の自然、山頂から望む海、ビーチラン、そしてこれらをつなぐ街路。そこでどんな動植物に出会えるのか知るともっともっとコースを楽しめるのではないかと思う。

確かコース上のどこかで『マムシに注意』の看板を見たような気がする。可憐な花や蝶は歓迎だが、ヘビは勘弁してもらいたいと若干ビビったが、この本によればマムシは毒は強いが量が少ないため噛まれても命にかかわることはほとんどないとのこと。その日のうちに医者や保健所で処置してもらえば大丈夫だろうとあった。マムシはハブと違って追いつめたり踏んだりしない限りは攻撃してこないのだとか。ちょっぴり安心した。
この本の"大楠山から眺めてみれば"という頁で北の空を覆うスモッグについて触れられているが、わたしも乳頭山山頂から東京方面を眺めたときに、すっきり晴れた午前中だったのに、その部分だけ黒い雲に覆われているのを見て、ちょっとびっくりした。都内に行くと、シャツの襟ぐりや手首のまわりがいつもより汚れてしまう気がするのは、まんざら気のせいではなかったようだ。試走中やレース中に気付かれた方はいるでしょうか?

レースは終わってしまったし、わたしはレースにも参加してはいないが、それでもまた行きたいと思うのがこのコース。途中に大型ゴミが不法投棄された箇所もあってああいうのも片付けたいという心境。
ハイキングで歩くのもいいけど、やっぱりちょっとでも走れると速く、長い距離が移動できるし、汗をかいたり、心拍数を上げるのってそのあとの気持ち良さがなんといってもいい。

トレイルランニングはレースだけじゃないおもしろさがいっぱい詰まってますね。



最後にこの本のあとがきにあった言葉を。

自然環境が変わるのは開発促進のためばかりではない。実際に農作業や林の手入れをする人がいなくなれば田畑は自然に消滅し山では倒木が放置される。後継者がいない状態で山や農地を持っていても意味がないし税金もかかるから、そのような場所が売られて住宅地になるのも無理はない。

著者はこの問題の裏には税制などもからんでいてその辺から考え直さないと事態は変えられないと述べていて、都会的な快適便利より豊かな自然環境を大切にする人が増えれば政治政策に影響を与えるはずだと言っている。
ちょっとの不便があったとしても、自然が残っていた方がいいという方にわたしも一票!と思いました。