こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハセツネ未完走レポ・その3

ちょっと実家に帰省していたのでずいぶん間があいてしまいました。
記憶が消えないうちにサクサクとレポート進めましょう。

さて、第一関門に到着したらまずトイレ!スタートから6時間以上経過してます。その間トイレゼロ。この日は暑かったから大丈夫だったのだとは思うけど寒い日だったらここまでもつのかしらん?
ともかくスタッフの人にトイレどこですかー?と尋ね、列に並ぶ。そのとき5〜6人しか並んでおらず、ラッキー!途中でスタッフの方がメンテナンス。テントの中に小さな洋式トイレ。便器の中はビニール袋が入っているペールトイレというスタイル。そのビニールを交換してくださった。第一関門でのトイレは2個。人数に対して少ないが山の中だから仕方なし。トイレのお世話をしてくださるスタッフの方々には感謝です。
トイレを済ませるとようやくホッとしてベンチに座り、おにぎり。「リタイアはこちらで〜す」とスタッフの方が叫んでいる。リタイアの大安売り状態。ふらふらとそちらに行ってしまいそうだけどここでやめる訳にはいかない。電源を切っていた携帯電話を取り出し、第一関門通過をtwitterでつぶやく。そのときジョグノート仲間からの応援メールが届いていたのに気付く。雨は降ってるけどやっぱりここでやめるわけにはいかないよ。
おにぎりと一緒にペットボトルのお茶を飲む。やっぱりお茶持ってきて良かった。っていうかもっとたくさんお茶持ってくれば良かった。これはこの先も感じることだけどスポーツドリンクは途中から気持ち悪くなってきて、さっぱりするお茶の方がリフレッシュには良かったのだ。この日はハイドレに水1.5リットル、スポドリ500ミリリットル、緑茶350ミリリットル用意していた。普段からあまり水を消費しないわたしだったが、この日は暑かったせいもあり第一関門ですでにハイドレの水残り1リットルくらいになっていた。お茶もほとんど消費。「水足りなくなるかも?!」という不安が過る。
おにぎり1個の他にアミノ酸ゼリー1個を補給し、半袖の上に重ねていた長袖シャツを脱ぎ、ストックをセットし、いざ出発!
第一関門では休憩を30分ほどとってしまっていた。
ドロドロツルツルにはうんざりしていたが、ここからはストックが威力を発揮。金時山や大山の登り練習が効果があったなーとルンルン気分で最初の登り。うん、ストックがあればなんとか進めそうだ。
第二関門は20キロ先。いくつかの峠を越え、西原峠が中間地点の10キロ先。そんなざっくりした手描きの高低図を途中で確認しながら進む。日原峠を過ぎたあたりでコースをはずれたところからあがってくる人がいた。道を間違えて引き返してきたのかな?と思ったらそうではないようで、80メートルくらい行ったところにある水場で水をくんできたようだった。やはり水が足りなくなった人が多かったようで何人か下に向かって降りて行く人を見た。試走をしていればこういう水場ポイントも確認できるんだなぁと反省。
途中でおにぎりもう1個を補給。このときにお茶終了。水はまだあるけどこの先、ジェルで補給をすると足りなくなりそう。濃縮味のジェルは水なしでは補給できないのだ。同じ理由でソイジョイもこの先は1個も食べなかった。水なしで食べられるウイダーインゼリーを小出しにしながら休憩の度にチビチビ補給。第二関門までにエネルギー切れにならないだろうかと一抹の不安・・。
しばらくしてスタッフの方々がいる笛吹峠(第一関門から約5キロ)に到着。ふえふきと書いて"うずしき"と読むのだが「あ〜!うずまき峠に着いたー!」とつぶやく。この時点で頭がもはや働いていない。そしてこの先どんどんつらくなってくる。
途中の道ばたではたくさんのランナーが行き倒れのように脇に倒れている。仰向けになって寝ている人、体育座りでうずくまる人、くの字で横たわる人・・・。それを横目で見ながらゆっくり進む。
イメージとしては地獄の20丁目を歩いている感じ。ここは死後の世界で足をひきずりながらどこかに向かって延々進んでいる感じ。19丁目、18丁目と進む・・・。まっくらな中で脇で休憩している人のライトだけが光り、その横をすり抜ける感じがまさに地獄の20丁目なのだ。(わかります?)ちょっと気を抜くとつかまってしまいそうな・・・あ〜恐ろしい・・・
そして西原峠に到着。ここにもスタッフがおり、小さなテントもありリタイア申請すればそこに入らせてもらえるのかな?明るくて暖かくて気持ち良さそうだな・・とぼんやり考える。
これもちゃんとチェックしていなかったのだが、リタイアは基本、下山コースのあるところじゃないとできない。第一関門以降はこの西原峠かこの先の鞘口峠、そして第二関門。その下山コースもハードな道を1時間くらい降りないとバスに乗れないのである。中途半端なところでリタイアとなったとしてもこの下山コースのある地点まで戻るか進むかしなくてはいけない。さらには自力下山しなくてはいけない。このことを踏まえて動けなくなる前にリタイア。その判断をしなくてはいけないのが山のレースなのだった。わたしが第二関門まで行けたのは実をいうとこのリタイアポイントをよくわかっていなかったからというのが大きい。途中でのリタイアの仕方を知らなかったのである。なのでとにかく関門までは!と進んでいた感じ。これにはおおいに反省。
実際、この西原峠では多くの人がリタイアしているようでまだまだエネルギーがあったのに水不足でリタイア、ケガで先が無理と考えた人など余力を残してのリタイアされた方のレポをずいぶん目にした。

こんなに長文になってもまだ10キロしか進んでません・・・
つづく・・・。

今回の帰省はコンビニ弁当な日々でしたが
最後に食べた芝寿司のお弁当はおいしかった!
来年のハセツネでは加賀棒茶持って行くかなぁ・・