こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハセツネ振り返り

レースから一夜明けて。
筋肉痛や足のダメージなどはほとんどなく、ランニングしろ!と言われればすぐにでも走れそうなくらい。肩が少し痛いのと一晩中つけていたヘッドライトのせいでおでこの上の方が痛いくらい。(このヘッドライトの締め付けは予想外でかなり苦しめられる。途中でベルトを緩めるとズルズル落っこちてきちゃうし、かといって締めるとあたったところがへこんで痕になるくらいでストレスだった)
こんなに体にダメージがないってことはもっと頑張れたのではないか?力を出し切っていなかったのではないか?などという思いにもかられるのだけど、リタイアテントの中でまず最初に考えたことを思い出す。
それは「もう、ハセツネはいいや。無理だ」ということ。ハードなトレイルはわたしには無理だ。ハセツネ30だってもう出なくてもいいや。鎌倉トレイルとか楽しんで走れるところだけでいいや・・・。ビビリのわたしには向いてないよ。
リベンジなんてこれっぽっちも考えなかった。みんなが飄々と走り抜けてゆく一歩間違えれば滑落しそうなところもわたしにはとってもこわい箇所。雨で路肩もほとんど崩れかかっている危険箇所も柵などはなく危険を示すテープが張られているだけ。そんなところを夜、ヘッドライトの灯りだけで通るなんてどうかしている・・・・。クレージー過ぎる。
だからリタイアしたことも悔しくはなくて、かなり納得していた気分。がんばればもう少し先までは行けた気はするがゴールまではとても行けない状態であった。限界ではなかったが本当に余力がなくなっていた。山のレースでは動けなくなる前に止めることは大切なこと。

なのに、時間が経つにつれ、もう一回チャレンジすれば第三関門までは行けるかな?などと考えている自分に気付く。
次は完走したいなって。

あれっ??

完走できなかった一番の原因は制限時間は24時間、自分のゴールはその24時間に限りなく近くなる、そう思っていたのにそのことがどういうことかちゃんとわかっていなかったことにある。レースの経験者から「全部歩いても22時間くらいでゴールできる」とか「ハセツネ30より全然楽だよ」などときいていたのでそんなものなのかなぁと漠然と考えていた。
ここで、ハッキリと言っておきます!!
ハセツネ30より楽なんてことはありえないです。何より距離と時間が全く違う!!
14時間レースしてきたあとで、午前3時にさあ、これからハセツネ30のスタートです!というのがハセツネ本戦なのである。
それと全部歩いても22時間というのも違ってたな。わたしは第一関門まではかなり走っていたし、第二関門までもときどきは走った。だけど到底22時間は無理だったと思う。
雨でトレイルがぐちゃぐちゃで滑って大変だったせいと、気温が高く蒸し暑かったせいもあってきつかったのだとは思う。わたしの場合は雨がひどくなってきたので雨合羽を着たのがまずかったように思う。雨で濡れるとそのあと冷えて低体温症になるときいていたのでとにかく濡れないようにと合羽を着てフードまで被っていたのだけど、そうなると中で蒸れて蒸れて、汗びっしょりになった。そのせいで給水も頻繁にしなくてはいけないし、体力も消耗した。心拍計で最大心拍数が199をカウントしていたのには心底驚いた。天気予報では翌日は晴れることは確実だったのでじきに止む雨と思ってむしろ雨で体を冷やす方が良かったのかもしれない。まあ、それも今だから言えることだが。
痛烈に感じているのはやはり山での経験不足。単に寒さ対策、雨対策とばかり考えていたけど、冷たい雨じゃなくて暖かい雨もあるということや、湿度や霧の発生のこと、あとは休憩の取り方なども。トイレのことなどもそうだけどもっと山に親しむところから始めないといけないのだなぁと思った。

ゆっくり行けば完走できるかな、少しはタフで強くなった自分に出会えるかな、なんて期待していたのに結局は自分のダメなところが露呈しただけなのですが、サイトで関門通過タイムなどを見ていると第一関門通過しても400人くらいの人が第二関門まで到達できずリタイアしているのを知って、あー、わたしは三頭山(コース上の最高峰)越えたんだーと自分を褒めてあげたくなります。断念した人の多くは三頭山手前の西原峠でリタイアしているみたいです。
その後の御前山、大岳山、御岳山、日の出山は次回にお預けになってしまいましたが。

うん、よう頑張りました!!

今回の参加賞は熊鈴!!ちょうど欲しかったんだ
ちなみに今回のレース中、熊が出たそうです(猿も)

ん?これは・・・
なんとモモンガ!!
いい記念になりました。

いつもは完走Tシャツなんて着ないしいらなーいって思うのに
もらえないとなると猛烈に欲しかったなーと思いました
当たり前だけど完走証も完走Tシャツもリタイア者にはもらえないんですね
これもいい経験。