こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

修理のしごと

先月より月に一度日曜に、某所にて靴つくり仲間と一緒に出張修理をすることになりました。
自分の道具を持って出向き、その場所で直します。
これまでも依頼されれば、自分でつくったクツ以外もできるものに関しては修理していましたが、こんな風に一日中、修理のみを次々に仕上げてゆくような仕事、それも自分がつくったものでないクツを、というのは初めて。
ハイヒールのカカト直しは経験があるという仲間にまかせて、わたしは紳士靴やレディスのヒールの低いクツ専門に直しました。
修理のほとんどはカカト直し。

化粧と呼ばれる先端をペリッと剥がし、そこだけ取り替えるのなら話は簡単なのですが、市販のクツはその構造も様々で、底全体が一体化されたユニットソールのものが多い。そこで、カカト部だけを切り取って直すことになりますが、片方だけが減りがひどかったり、もう少し早めに持って来てくれればいいのに〜と思うくらい減り過ぎていたり、接着剤のきかない訳のわからない素材だったり・・・となかなかに大変です。つま先だけ減っちゃったという場合もあったり。
そしてクツ自体が安価なものだと修理代にあまりお金をかけたくないだろうし・・・と色々悩ましく。

それでも、直せばまた履ける! その思いで直します。
何度も書いていますが使い捨てのものが多い現代において、「修理屋さん」が存在する数少ないもののうちのひとつの「クツ」。
この出張修理をやってみて改めて修理屋さんってすごいなぁと思いました。
皆さんのまわりにもきっとありますよね、修理屋さん。
最近では若い人や女性もスタッフにいらっしゃることが多いです。靴つくりを学んだ人も多いです。
まだ修理ってしたことがないっていう方はぜひ一度、修理屋さんにクツを持っていってみてください。相談してみてください。
きっとあなたのクツを再生してくれると思いますヨ。

今朝は9号、10号収穫!
細長いかたちの"スーパーエコ"ゴーヤーくん。