こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

鉛温泉湯治部

弘前から次に向かうのは花巻市。チェックインの予定時間17時に到着できるかどうか怪しくなってきたので途中で宿に電話をしてみる。というのもこの日は旅館の湯治部に宿泊の予定で、夕食は17時(早っ)に一斉配膳とのことだったからなのだ。もし17時に間に合わなかったらどうなるんですか?と問うてみたところ、それでもお部屋に運ばせてもらいますとの返答だった。ゴハンとお味噌汁だけ、到着してから運んでくれるという。
さあ、部屋に着くのはわたしたちが先か?それとも夕食が先か?

なんとか17時きっかりに到着!


すかさず、夕食がお部屋に届く

湯治部はもともとは布団いくら、浴衣いくらという風に必要なものをレンタルして料金が加算されるシステムだったらしいが最近では布団、コタツ、タオル、歯ブラシがセットになった料金だとのこと。ストーブが必要なら灯油代、ストーブ代も別途必要。考えた末、ストーブはやめにして丹前(¥150)だけ借りることにした。浴衣一枚でうろつくには館内は寒そうだったので。番頭さんも「当館は寒いですからねぇ」とおっしゃってた。
建物は古く、お部屋には鍵もないが(金庫はある)、その辺は覚悟の上での宿泊。昔風の湯治部の雰囲気を存分に楽しもう。
お風呂もよかったけどなんといっても良かったのが売店部の風情。

必要なものは何でも売ってるかんじ

先日テレビにも出演したという名物おかあさん。
「どごがら来だの?」ときかれ「神奈川」と答えたら
「神奈川のどご?」とさらにきかれ「藤沢」と答えたら
藤沢に親戚がいるという。詳しくきいてみると
なんとそのご親戚がわたしの知り合いということがわかってびっくり
おかあさんとの立ち話がこの宿での一番の思い出になりました


白猿の湯という小判型のお風呂がここの名物湯で、こちらも本来は混浴ですが、現在は女性専用時間が設けられ、安心して入浴できる。白猿が傷を癒していたことから発見された源泉の上に浴槽をつくり、そのまわりに建物を建てたという言葉通り、地下に浴槽、3階の高さの天井吹き抜けで、露天ではないけどその天井の高さゆえ、湯気がこもることもなく、まるで露天のようなのびやかさで入浴できるお風呂。そして125センチという深いお風呂は立って入浴する珍しいタイプ。少々混み合ってはいたけど気持ちよく、また物珍しく入浴できました。