こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ハセツネ32K完走レポ・その2

第二関門通過後すぐはまた急な登り。ちょっときつかったけど後ろの人の迷惑にならないよう前の人のペースに必死でついてゆく。昨年はもっと後ろの方でレースをしていたので周りの人たちものんびりムードだったが、やっぱりこのあたりに位置してる人たちはすごいわ・・・と黙々と登る。ここまでのところ渋滞箇所以外で他のランナーと会話することもない。去年はもうちょっとおしゃべりしてたような。登り切ったところでザックをおろしたり、一息入れている人たちがいたのでそれにならってわたしもそこでウインドジャケットを脱ぐことに。ここからは半袖&アームウォーマーでゆく。ペットボトルを出してポカリスウェットを口に含み、いざ!という感じで下りにかかる。
とにかく目指すは第三関門14時である。ほとんどそこがゴールみたいな心意気なのである。
それにしてもこの第二〜第三関門までのトレイルは怖い場所がいっぱい。いわゆるハイキングコースというよりはけもの道。特に下りがおっかない。ひょうひょうと皆さん下ってゆくがわたしは木につかまり、どこに足をおいていいかわからない状態。ビビリまくり。中腰になって滑り落ちて行くようなときも。その急な下り坂が全て落ち葉で覆われていてほんとに下がどうなってるか全くわからない場所が一番こわかった。ええい、ままよ!とばかりに思い切って下るとまるで宙に浮いているような浮遊間を感じる瞬間もあり。一歩間違うとスッ転んで大けがである。お〜こわ。
レース前に台風並みの強風の吹いた日もあったので小枝もたくさん落ちていたし、倒木もいっぱい。乗り越えるのに苦労するような大きな木も倒れていた。あたり一面の山肌に切り倒された木が横たわっている場所の風景がすごかったなぁ。あれはこんな風に深く山に入らなければ絶対見られない風景。写真を撮りたかったけど、自分が立っているのは細い道の上。ちょっと気を許せばそのまま滑落してしまうような場所なのだ。そして後ろからもランナーがやってくる。一瞬立ち止まって見入ったけどすぐに気を取り直して走り出す。左側は切り立った崖。うっかり下をみると吸い込まれてしまいそう。こんな所走るなんて信じられない。いつものレースだと中盤以降はよろめきながら進むこびとくですが、今回ばかりはよろめくと下に落ちてしまうのでまっすぐ走りました・・・。登ったり、下ったりを何度も何度もくり返し進むもなかなか第三関門は現れない。残り10キロの表示をみつけられればそこから1時間ほどで関門のはずなんだけどなぁと思いながら走るがそれがなかなか出て来ない。今回も高低図を携えて走っていたが今自分がどこなのかよくわからない。途中で同じように紙をみつめているランナーがいたので「今どこですか?」と尋ねてみる。「多分22キロ付近」との答えが返って来た。うーん、でも10キロの看板はまだ出て来てないんだよな〜と思いながら先を進むとスタッフの方が「あと9キロ切ってるよー」と言ってくれた。どうも残り10キロの表示は見逃していたらしい。そのときに「あと30分くらい・・」という声も聴こえたような気がした。第三関門まであと30分?
となれば14時には間に合いそう
そのうちに登り坂の上でカップルで応援してくださっている方が見えた。「もうすぐ第三関門〜」と叫んでいる。「間に合いますか〜?」と尋ねたところ時計を見て「大丈夫!30分余裕あるよ!」と答えてくれた優しいお姉さん(歳下かもしれませんが)、ありがとうございます!「良かった〜うれしい〜」とこの時点ですでに泣きそうになってるわたし。そのあと関門まで降りる細い階段。スタッフの方々が「階段慎重に〜」と声をかけてくださる。確かにすでに足はガクガクでしかと手すりに捕まり慎重に降りないと転んでしまいそう。
第三関門通過は午後1時30分!なんと30分の余裕があったのでした。
自分の中ではここがゴールみたいなものだったのでひとり涙ぐむこびとくであった。

が、レースは終わったわけではありません。さあ、あとはゴールを目指すのみ。

あいかわらず長いなぁ・・・。すみません。その3につづく。

ゴールまであと6キロ!