こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

イサムノグチ庭園美術館&ジョージナカシマ記念館

おいしいうどんを食べてから向かったのはイサムノグチ庭園美術館。こちらは事前の予約が必要で(往復はがきで申込む)しかも見学出来るのは週3日のうちの午前10時、午後1時、午後3時の3回のみというレアさ。その分期待は高まります。
見学にはガイド役がついてくださり、説明してもらえます。
敷地内には150点あまりの彫刻作品(そのほとんどが未完成だそう)、展示蔵、住居イサム家、彫刻庭園があり、生前の雰囲気そのままで公開されています。
残念ですがこちらも撮影禁止。イサム家だけ撮影できました。文化財に指定されているため中には入れなくて格子越しにのぞくのみですがイサムノグチデザインの和紙の「あかり」も灯されていてシンプルでとても良い住居でした。あまり生活感がなくてお洒落です。
屋外に並ぶ未完の彫刻も良かったけど、わたしは端に積まれていたいろんなカタチに刻まれた石の山に心引かれました。多分、これから作品に使おうと積まれていた"材料"なのだと思います。大量にありました。少し彫ったり削ったりの加工が施されていて、こういう材料の山からインスピレーションが生まれていたのだろうとうかがえます。やっぱりつくり手って材料集めるの好きですからね。あと作業場に生前の頃のままに置かれていた道具なども興味深かったです。エンピツはuniを使ってたんだなーとか削るの案外ヘタッピだったんだなーとか・・・。
小雨は見学の頃にはあがっており、傘は不要でした。←やっぱり晴れ女や
それぞれの石が午前中に降った雨でしっとり濡れて光っているのも良い感じでした。

その後はイサムノグチとも交流のあったジョージナカシマの記念館へ。
わたしはジョージナカシマの名前は知らなかったのですが同行のお友達は「絶対知ってるって!」というのです。どうなのかなぁと半信半疑でついて行ったら、そのデザインした家具は(というか椅子)は見たことありました。
ジョージナカシマは米国籍の日系二世。シアトルで育ち、大学では森林学と建築学を学び建築家として経験を積むも当時の米国の現代建築を見て失望。全てを自身で統合できる家具作りの道を選ぶ。
のちにこの高松の桜製作所の協力を得て展覧会のための家具の製作をする。日本の優れた技術が彼のデザインをより一層美しくしているのですね。ナカシマが亡くなったあとも、彼デザインの家具は米国ニューホープの工房と四国高松の桜製作所の二カ所で作り続けられているとのこと。
以前、高山に行ったときも家具工房を訪ね、ずいぶんため息をつきましたが、ここでも同じようでした。存在感のある美しい木の家具に囲まれて生活できたら素敵だろうなぁとあらためて拙宅のペラペラさを思うのでした・・・。

それにしてもこの瀬戸内沿岸にこんなにミュージアムがあったとは!
行く先々で同じようなコースで巡っている人たちに会いました
香川県おそるべし!そしてこのあともさらなるミュージアムへ・・・