こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

風が強く吹いている

期待の『風が強く吹いている』観てきました!
結構、走る姿がちゃんとしているというのは噂にはきいていたけど、映画が始まってすぐにカケル(林遣都)とハイジ(小出恵介)が食い逃げして走るシーンを見てびっくり。

体幹まっすぐ!ぶれてない、きれい!

これは大丈夫だとその後はこの映画に引き込まれた2時間であった。三浦しをんさんの原作は以前に読んでいたのだが実を言うと原作の方には特別な感想を持っていなかったこびとく。面白かったんですよ。だけど特にというほどではなかったの。
だから登場人物のキャラクターやストーリーの細かいところはうろ覚えのまま。それがかえって新鮮だったのかも。
現実的にはたった一年でシロウト集団の陸上部が予選会から立ち上がって箱根に出場できないと思うし、さらに初出場の箱根でシード権までとっちゃうなんてあり得ない。コーチもいないのに。
さらに10区のハイジの足の故障、ケンケンしながら走っていながら1分以上の差を2秒逆転なんて非!現実的。でもそれでもいいんです。フィクションだから。

体(特に足)は駅伝ランナーとは違うなって思うことはあったけどみんなちゃんと走ってた。きれいなフォームだった。
特に林遣都クンの走りが良い。走ってるときの顔が良い。ランナーの顔になってる。
バッテリーの巧を演じてたときもそうだけど孤独で寂しい感じやとがっていてて触るとケガするぜ!みたいな感じが彼から発せられてる。ナイーブさと内に秘めた強さとあと何だろう?純粋さ?何て表現したらいいかわからないけどしいて言えば"ダイヤモンドの瞳"かな。←これはダイブ!! のときでしたね
もう一本くらい彼主役の陸上ものの映画をぜひ撮ってもらいたいです。

「長距離ランナーに必要なのは速さではなくて強さ」だとか「長距離ほど才能より努力の方に天秤が傾く競技はない」などそうか〜と納得のゆくセリフも多い。あといきなり駅伝に挑戦すると告げられるメンバーだけど実は毎日5キロのランニングをすることを義務づけられてたし、毎日の食事はハイジが栄養バランスとか充分考えてつくっていたものを食べてたってことでベースが出来てたというあたりは上手いな〜と思った。やっぱりランニングって続けるスポーツだから。
駅伝や走ることに全く興味のない人でも楽しめる映画だと思います。で、これを観たら箱根駅伝を絶対観たくなるはずです。

そしてこの映画の芦ノ湖でのシーンのロケにエキストラ参加していたわたし。ほとんど一瞬ですがチラッと映っていたような・・・。絶対自分にしかわからないという映り方ですが。神童がフラフラになりながらゴールするところを旗を降りながら頑張れーと応援したり、巨大スクリーンがそこにあるという想定でそれみながら演技したり、小出恵介林遣都がケータイ片手に歩いているときに通行人を装ったりといろいろやりました。あのときのあれがこんなシーンになったんだと思うと感慨もひとしお。楽しい経験をさせてもらいました。



三浦しをんさんの小説ではこちらがおすすめかな