こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

本の町

今回の高遠ブックフェスティバルについては少し前にお友達ブログで知り、絶対行きたいなーと思っていた。というのもブックフェスティバルのサイトにあった『本の町とは』というページに惹かれたから。

主催者の考える本の町とは
1.ひとつの町としての生活が息づく町
2.本に興味がなくても楽しめる町
3.車を置いて歩いて周る町
4.大都市から遠い町


ということになるらしい。
お手本になったのはイギリスのHey-on-wyeという古書店の集まる本の町だとのこと。
サイトに掲載されたヘイオンワイの写真をみているうちに、まだ見ぬ本の町についての想像がどんどん膨らんでゆくのであった。
フェスティバル会場では世界の本の町が紹介されていた。ヘイオンワイの他にイタリアのMonte reggio、ベルギーのRudu(ルデュ)、Damme(ダム)などどれも訪ねてみたくなる町ばかり。ヨーロッパの町並みってほんとに絵になる。全然知らなかったけど、世界には「本の町」がずいぶんたくさんあるのだ→
そんな世界の本の町と比較すると町並みという点ではやはり劣ってしまう日本であるが『車を置いて周る町』としては高遠はふさわしいと感じた。高遠駅(鉄道の駅ではなくバスの駅)でもらった地図を手に展示を観ながらぐるりと町を一周した。多分、歩いた距離は2キロくらい。イベントだから同じように歩いている人はたくさんいるけど混み合っているというほどではなく、なんとなく賑わっているね、という程度。予約していたランチは想像していた木陰でのランチではなく公民館の一室での会議テーブルでいただくというスタイルだったけど(向かいの部屋では期日前投票をやっていた)涼しい信州らしく、エアコンはかかっておらず、窓を開け放した部屋はこの日は暑かったけどでも自然な感じで良かった。特に良かったのは図書館。ここもエアコンはなしでやっぱり、残暑は厳しかったのだけど時折り、吹き抜けてゆく風のなんと気持ち良いこと!なんか懐かしいような不思議な気持ちになる良い図書館であった。小学生の頃を思い出したりもした。(図書委員だったこびとくである)

途中で日帰り温泉に立ち寄り、セミの鳴く中、露天風呂に浸かる。あがってみるともう外は先ほどまでの暑さがうそのように涼しい風が吹いていた。お風呂で濡らしてしまった手ぬぐいを片手に持ち、ヒラヒラと乾かしながら歩く。田んぼの脇の道、黄金色の稲穂が眩しい。そしてところどころに忽然と本棚が現れる。もっと時間があれば本を読みふけることもできたかな。
路線バスの本数がとても少ないのが残念。あっという間に帰る時間となってしまった。
新宿から高遠町まで直通の高速バスがあったそうなのだが(その名も南アルプス号)なんと先日の7月31日で廃線になったとのこと。なので高遠から10キロほどの伊那駅までは1時間に一本あるかないかの路線バス利用になる。路線バスから高速バスへのアクセスも微妙でバス停のベンチでの待ち時間の長い一日でもあった。だけど久しぶりに会った友人と読んだ本の話をしたり、全然本とは関係のない話もいっぱいして退屈することはなかった。時刻表なんて調べなくても数分置きに電車がある都会と違って、たまにはこんな風にのんびりと待ち合いで過ごすのも悪くはないもの。
まあ、中央高速の渋滞にはまって予定より行きも帰りも30分以上遅れてしまったのには閉口してしまったが。

本の町の今後に期待です。もうちょっとアクセスが良くなるといいなぁ。発着地の新宿だってうちからは相当遠いしなぁ・・・。

フリーペーパーを集めた展示コーナーでみつけました
オール手描きの新聞。内容充実!両面印刷!
やはり字の大きさや行間が揃っていると読みやすい
クツクツも見習わねば!勉強になりましたー