こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

美術館とスパ

リフレッシュしに行きました。『コドモノクニと童画家たち』開催中の横須賀美術館へ。



丸い窓が特徴のこの美術館、海も見えるしロケーション最高です。大好き。
前にも書いたけど谷内六郎館が併設されているのでとにかく足繁く通いたい場所でもあります。


今回の企画展は大正11年に創刊された『コドモノクニ』の芸術性とそこで活躍した童画家たちを紹介したものです。同時にこの子供のための絵雑誌を通して近代化していく社会の様子を見ていこうというもの。
「コドモノクニ」ってきいたことはあるけど・・・と思っていたけどわたしなんかが生まれる前に廃刊されているのでやっぱり懐かしいというよりはレトロ〜という感じだった。あとで母に「知ってる?」ときいてみたら「夢二は知ってるけどコドモノクニは知らない」とのことでした。もしかしたら祖母(大正6年生まれ)にきいてみた方がいいかもね。でも当時50銭だったそうで普通の雑誌の二倍はしてたらしいのでブルジョア、インテリのお宅でないと読んでいなかったと思われる。
創刊当初は好景気もあり子供の個性を伸ばそうという自由教育の流れがあったようで、表紙絵にもフランス人形を抱いていたり、12月号ではサンタクロースが描かれていたりと欧米文化も感じられるのだがそれも1930年代後半からは軍国主義に様相を変えてゆく。
表紙にはスローガンのように『カラダ ヲ ツヨク』『モノヲ 大セツ二シマス』などと書かれている。1943年8月号では『タタカフ コドモ』などとある。(学徒出陣が始まった頃ですよね)
文中にも『オケガノ ヘイタイサン エライナ』なんてのがあったりする。付録に『石油カグラ』と書かれてたけど何だろ??
でもこういう風に軍国主義ぽくなったからこそ戦時中も廃刊されずすんだのである。戦争とは全く関係ない内容の部分も多かったというから、これは発刊を続けるための手だてだったのかもしれない。今のようにありとあらゆる雑誌が溢れ、どれも似通っていて辟易するような時代と違って、当時はこれだけを楽しみに待ち望んでいる読者が大勢いたんだろうなぁと思った。

夏休みに合わせた子供向けの企画展なのかと思っていたけど、どちらかと言えば大人向け。それも70代以上の人にはたまらないとかいう展示なのかもしれないな。わたしは他の童画家さんとは一風変わったタッチの初山滋さんの絵に惹かれました。淡くて、でも鮮やかで新鮮でした。
そういえば併設レストランのメニューに大人のための「お子様ランチプレート」が登場しているとのこと。¥2500だそうです。
わたしはレストランではなく外でおにぎりを食べました。

美術館の周辺を散策できるようになってます。今年一番の暑さだったらしいけど木陰はとても涼しくて気持ち良かった。わたしには冷房の効いた美術館の中の方が辛かった。
散策路は屋上につながっていて海も一望できます。そして美術館をあとにして、向かいにある京急ホテルのスパへ向かいました。
ここのお風呂がもう、海見えでサイコー!そんなに広くはないのだけど外に寝湯もあって陽に焼かれながら浸かってました。きっと沖を行き交う船からは丸見えなんだろうけど、かなりの距離があるので大丈夫。よって開放的になれます。ミストサウナではラベンダーとカモミールの香りでリラックス。たっぷり汗もかきました。ホテルの前からは馬堀海岸駅までマイクロバスで送迎してくれます。

美術館&スパ、かなりおすすめ〜
さて、今日からまた作業の日常に戻ります。