こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

あかね色の風

あさのあつこさんの『あかね色の風/ラブ・レター』 を読む。
あさのあつこさんと言えば『バッテリー』に代表されるように少年の書き手って思っていたけど実は初期の作品は少女を主人公にしていたものが多かったことを初めて知った。この文庫は1994年に刊行された「あかね色の風」と1998年刊行の「ラブ・レター」というどちらも少女を描いた小説を一冊にまとめたものである。さらさらと読めてしまうけどすごくおすすめ!

「あかね色の風」の主人公遠子は小学6年生。陸上をやっている。長距離を走るのが好きで1000メートルを走っていたのに記録が伸びないことを理由にハードルに転向させられる。いやいやながらもハードルに専念していた矢先、試合では小学生には危険だからとそのハードルが種目からはずされてしまう。結局、もやもやした練習不足のまま試合で1000メートルを走り、アキレス腱を切ってしまう。あさのさんが描く6年生は少し大人びていて、先生や母親の言うまともなことにどうしても違う!って思ってしまうのだ。同級生は「いい先生じゃね」なんて言ってるのに遠子にはそうは思えない。妹は素直に母親に甘えるのに遠子にはできないのである。

やっかいじゃなあ。
自分で自分が重荷だと感じた。いつでもこうだ。ぐちゃぐちゃにこだわって割り切れなくて、一人、どうでもいいことを考えて・・・


そんな遠子につい自分を重ねてしまう。
『バッテリー』の巧に重ねてしまったように。(遠子は原田巧の原型だと著者も言っていたらしい)

『ラブ・レター』は愛美ちゃんという小学5年生が主人公。おねえちゃんは高校生で直人くんという彼がいる。愛美ちゃんはクラスメイトの楽くんにまだ渡せない手紙をことあるごとに書いている。
この小説にも善良でお人好しだけどウザイお母さんが登場する。間違ってないけどわかってない先生も。
調理師専門学校に通う直人くんがなんか良くて、楽くんも良い感じで二人はなんとなく似ているのだと気付く愛美ちゃんもカワイイ。←ここのところはストーリーにあんまり関係ないけど

それにしてもオトナはわかってないなー。コドモでもわかってない子いるけど。

どきどきするのっておもしろいよね。
でもどきどきすることってたいてい、いけないって言われるんだよね。すぐ禁止されちゃうの。


どきどきを禁止しないオトナを目指したいと思います!

最近、「走る」小説をみつけると片っ端から読みたくなってしまいます。それはわたしに限らずのようであさのあつこさん、三浦しをんさん、森絵都さんなどすっかりおなじみの売れっ子ですね。アシックスのサイトでもランニング小説が配信されてます。次は近藤史恵さんの作品を読むつもり。
そして今は『ららのいた夏 』を読んでます。


おせち風アレンジはくずしてもう一度アレンジ。
もうしばらく楽しめそう。
気温が低いとお花のもちがいいですね!
昨日は今年初残業。本日もがんばります!