こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ビーチコーミング学

先日のウミウシウォッチングのときに黒潮の話をきいてなんとなく学校で習ったなーとか思いながら『ビーチコーミング学』を読んでいる。葉山しおさい博物館の館長さんの著書。
すごく読みやすくてわかりやすい。
この本によると日本に流れ込む黒潮系暖流はフィリピンから沖縄を経て太平洋側を北上し、房総半島沖で東へ蛇行する。そして北からは寒流の親潮が南下して、房総半島沖で黒潮にぶつかる。三浦半島から湘南にかけての相模湾黒潮の影響を大きく受ける。
それでこの時季、南方系の魚が見られたりするのだ。漂着物もヤシの実や東南アジアの国からのものがあったりするそうだ。
黒潮にのってやってきた稚魚は成長するものの冬の海水温低下で死んでしまうそう。←こういうのを死滅回遊魚と呼ぶそう。相模湾黒潮ルートの北限にあたるため死滅回遊魚が多く見られるとのこと。でもきっと最近は海水温が上がっていて死なずに定着する種類もあるんだろうなぁ。

また海流や潮流の他に季節風にもビーチコーミングは関係がある。冬になると湘南や三浦半島で吹く西風と北風。富士山の方角から吹き下ろす西風が吹くと大きな波が立ち、それに乗ってたくさんの打ち上げが期待できるのだそう。

千島海流対馬暖流、黒潮リマン海流・・・どれも習ったはずなのに頭に残っていなかった。季節風、偏西風なんて言葉も習ったはず。オトナになってバードウォッチングや潮溜まりウォッチング、ビーチコーミングに興味を持つようになってやっと少しずつ頭の中でつながるようになった。地理や歴史も同様。暗記科目は超ニガテだったわたし。決して嫌いなわけではなかったろうに。

タイムマシンで小学生に戻ってやりなおしたいです。


荒崎でバス待ち時間に拾ったもの
場所によって拾える種類が違うのがおもしろい