こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

トレランと鳥

昨日、トレイルランレースにエントリーしたことを報告しましたが、最近トレランはすごく人気です。レースへの参加者もうなぎ上り。ハセツネの参加者2000名募集はなんと2日でエントリー締め切りになったとか。関東からアクセスの良い大会は特に人気のようです。

そんな中昨年5月、第1回箱根トレイルレースが開催されました。55キロのコースに参加者は1028名。当然今年はさらなる参加者が集まることが予想されていました。しかし、今年予定されていた第2回は中止となりました。
中止が決定されるに至っては数々の関係団体の意見や山岳地帯を大勢で走ることの是非、山岳マラソンの全般的な問題点(ゴミのポイ捨てなどマナーを含む)などがあったのだと思われますが、先日野鳥の会の会報に『箱根マラソンの顛末』というタイトルの記事があったのでそれについて記しておきます。

箱根レースにおける野鳥の会から見た大きな問題点。それは5月27日開催という野鳥の繁殖の最盛期に重なる時期の開催だったこと。鳥によっては意外に登山道のすぐそばの草むらに巣を作ったりしています。そこを1日だけとはいえ、1000人からの人が通るとなると・・・。途中でトイレに行きたくなった人が登山道をそれて草むらに侵入するということもあるでしょう。箱根はコマドリルリビタキ、など亜高山帯の鳥類が夏季に生息する神奈川では数少ない場所。多くの鳥類が登山道のそばで繁殖していると考えられます。大勢の人が通ることで巣の放棄などにつながる可能性があるのです。

以上のようなことから野鳥の会からはレースに関して要望書が提出されました。それには特別保護地区を除外することなども盛り込まれました。
同じ自然を愛する趣味の団体同士ということもあり、要望は最小限のものだったようです。

結果、行政からの指導で中止という結末になったようです。
この件については主催者側もコメントを出しています→コチラ

やはり人が多く集まればそれだけ問題点は多くなります。ほとんどの人がマナーを守りクリーンアップ活動にも参加していますが、マナーだけではない、動植物に対する配慮も必要なんだなと思いました。


こちらは記事とは関係ない海辺の鳥
イソヒヨドリがいい声で鳴いてました