こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

材料の悩み

不景気、不景気と言われて久しいが材料が手に入り難くなってきたのは悩みの種である。以前は材料屋さんで常時在庫していたものも、最近では取り寄せになることが多い。在庫負担が大きいからだ。
そしてそれはもちろん、こびとくにも言えることで材料の在庫をたくさん抱えるのは負担が大きいので”買い控え”のようになっている。以前のように多めに材料をストックしておくことが少なくなった。使わずに長い期間経つと材料が劣化し、無駄になってしまうということもあり、そういう無駄を抱えるほど余裕がなくなったということだ。

しかし、毎度頭が痛いのはサイズの問題だ。ご承知のように靴にはサイズがある。ということは底材など材料にもサイズがある。幾種類もの底材をサイズで揃えるとなると大変である。通常はMサイズを在庫するようにはしているが、やはりオーダー靴の場合は大きなサイズや小さなサイズのお客さまが多かったりして取り寄せる場合が俄然多くなってしまう。しかも長さは小さくても幅が大きい方だったり、途中まで出来上がったクツと底材を実際に照らし合わせないとどのサイズの底材を使えばいいか判断できないという場合も多い。

だが、材料はほとんど浅草。ここは湘南・・・。
こういうときは真剣に靴の産地への引っ越しを考えてしまう。

あまり色々な材料を使わず、限られたものの中で行う靴つくりを考えた方がいいのかな。