こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

ビラカンの足

ラカン付きのクツを作っている。ビラカンというのは画像中央のボタンをポチッと止める金具のこと。バックルに取り付けて使用する。
ところでこのビラカンというヘンテコな名前、どうも「ビラ付きカン」の略らしい。ビラというのはびらっとついている金具のことでカンはDカンとか三角カンとかバッグやコモノでもよく使う例の金具のこと。←意味不明の説明ですみません

なので多分、バックルにこの金具(ビラ)が付いた状態のものをビラカンと呼ぶのであろう。

ラカンは便利な金具に違いないのだが壊れやすい金具でもある。修理屋さんにいたときはビラカンのこのボタン金具取り替えひとつ800円也で厚底靴が流行った頃は『ドル箱』と呼ばれたくらいいっぱい修理がきたものだった。そしてこういう金具って何らかの規格があるかと思いきや、それぞれ微妙に大きさが違ったりして凸凹のどちらか片方が壊れたら、結局両方取り替えなければいけなかったりする。
そしてわたしが頭を抱えてしまったのは、凸を止める金具の足の長さが違うこと。短いものもあれば長いものもある。厚い革のときは長いものでないと届かないし、薄い革のときは短いものでないと長さが余り、打ち付ける途中で曲がってしまうのだ。
同業者の皆さま、ビラカンは足の長さにご注意!です。