こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

修理の回数

新年最初のオールソール修理が完了。本日発送予定。

よくきかれる質問に底の取り替え修理は何回くらいできますか?というのがある。もしくは靴は何年くらいもちますか?という質問。

これらに答えるのはむずかしい。
わたしがよく答えるのは『一生ものではありません』ということ。
クツは消耗品だと思う。

自分のクツのほとんどは10年以上履いている。だから10年くらいと答えても良いのであるが、それも手入れ次第なのだと思う。
底は何度も取り替えられるが取り替えられない部分が痛む場合もある。

例えば今回お預かりしたクツも・・・。
ベルトがステッチのところで切れていた。裏に革をあてて別の場所で縫い付けた。(もとのステッチ穴が残ってしまったが)本当はベルトを取り替えるべきなのだが同じ革はないので取り替えると少し色が違ってしまう。今回はこの方法でしのいだが今後さらに他が切れてくる可能性もある。そうなったときにも出来るところは手を尽くしてステッチをかけたり革をあてたりはするがお客さまがそれを望むかどうかなのである。継ぎはぎだらけでもまだ履きたいと思うかどうか。さらに修理代金を払ってもいいと思うかどうか・・・。

やっぱりクツは消耗品なのではないかと思う。