こびとく日誌

クツをつくりながら考えたこと。晴耕雨読な日々のこと。

まんまるポット

小山さんの器の中で特に人気なのはこのまんまるポット。蓋や持ち手や注ぎ口、茶こしなど別々のパーツで作って合体させるのだからとっても手間がかかるらしい。
そしてもちろん使いやすさにもこだわって作っているという。注ぎ口は一滴もたれないようにしているという言葉通り、ピタッと止まって水切れが良い。
さらに、驚いてしまうのは茶こしの部分。こんなに細かい穴に釉薬が詰まってしまわないよう濡れたスポンジを使ったりもして神経を使うのだという。
すごい手間である。
それでも時には焼いているときにヒビが入ったりもするんだそうだ。そういったキズを避けることはどうしてもできず、そこから漏れるとか割れると言うキズではないのに商品としてははずされてしまうのだという話がなんとも切ない。わたしのところにきたこのポットも実は持ち手のところに小さなキズのあるもの。でも全く気にならない。むしろ愛着がわくというものだ。よくぞ割れずに窯の中で耐えたと・・・。
同じ粉引きでもそれぞれ微妙に色味が違っていて選ぶのにずいぶん悩んだ。わたしは白っぽい焼き上がりのものを選んだ。

さて、使う前にグツグツ煮ています。
粉引きなど薄い色の器はしみになりやすいので使う前にひたひたの米のとぎ汁で煮沸するといいらしい。15分〜30分くらい中弱火で煮るのだ。お鍋に入らないようなら一晩つけておいてもいいらしい。

大切に使いたいと思います。
小山さんは11月に浅草で個展を開催されるそう。来年2月には鎌倉の祥見さんでも個展の予定。またその都度このブログでお知らせしたいなと思いますが待ちきれない方はこちらのサイトでも購入できます。(ただし、売り切れが多い)お手入れの仕方もサイトをぜひ参考に。